オルダニー島 2019 エリザベス2世 ウナ&ライオン 5ポンド金貨 PCGS PR70DC 箱付き

1837-1901大英帝国の威光を放つヴィクトリア朝

19世紀中期から20世紀初頭にかけての英国は、ヴィクトリア女王による治世の下、世界において確固たる地位を構築し、帝国としての威光を放っていました。同国が揺るぎない地位と繁栄を謳歌していた時代には、どのような歴史的背景があったのでしょうか。国外の事象に目を向けてみますと、まず19世紀前半の世界では、クリミア戦争やアヘン戦争など覇権を巡る争いが次々と勃発し、英国は覇権国家として多大な影響を及ぼすと同時に植民地を拡大したことが挙げられます。19世紀後半のヴィクトリア朝時代においては、カナダ・オセアニア・アフリカ・アジアを中心に植民地の開拓を成就します。植民地貿易と海外交通の掌握により、世界最大の領土と人口を占め、自国に多大なる利益をもたらしていた当時の英国は、まさに「帝国」と呼ばれるに価する強靭な国力を保有していたと言えます。数々の覇権を巡って奮闘した同国ですが、これらの闘争は国外におけるものであり、本国においては、工業力と軍事力を背景とする自由貿易が興隆し、その拡大によって、英国は繁栄の一途を辿ります。「パクス・ブリタニカ（大英帝国の平和）」と呼ばれる比較的平穏な時代を享受していたヴィクトリア朝時代には、産業と政治においても注目すべき転換期を迎えていました。まず、産業面における一例をあげますと、18世紀に興った産業革命の恩恵により、帝国内では「世界の工場」と呼ばれるほど隆盛を誇りました。また、国内に目を向けますと、1851年にロンドンにおいて開催された世界初の万国博覧会は、当時の英国の国力を象徴していたと言えます。また、政治面に注目しますと、産業資本家が支持する自由党と地主や貴族が後援する保守党による２大政党制は、現代の我々の時代に到るまで脈々と受け継がれており、英国独自の政治形態として特筆すべき一例であると言えます。大英帝国の平和と繁栄は、ヴィクトリア女王の長期在位を実現し、恒久的な安定を構築しました。

長期に渡り大英帝国を象徴したヴィクトリア女王

18歳にしてハノーヴァー朝第６代君主として即位したヴィクトリア。以後63年間にわたって史上最大の帝国に君臨することになります。大英帝国の統治という重責を担った女王を支えたのは、最愛の夫であるアルバート公爵の女王への惜しみない献身でした。1840年に結婚した夫妻は、4男5女に恵まれます。出産を重ねる女王に代わり、高い教養を身につけていたアルバート公は執政に携わり、数々の功績を残しました。その一例として、1851年、世界初のロンドン万国博覧会の開催にあたり、総裁として指揮をとった公は、博覧会を成功に導き、帝国の輝かしい繁栄を世界に誇示したことが挙げられます。このようにアルバート公の活躍と功績、そして女王への献身が、後の大英帝国の空前の繁栄の礎となったことは間違いありません。1861年、公に先立たれた女王は、その後生涯に渡って深い悲しみと共に喪服を身にまとい、ひたすら夫の喪に服したと言われています。辛い運命に見舞われたヴィクトリア女王ですが、君主として英国民の信頼と敬意を一身に受け、大英帝国の安定と繁栄を築き上げました。当コインの裏面に描かれているウナとライオンは、強大なる帝国を繁栄へと導くヴィクトリア女王を象徴したものであり、19世紀の天才彫刻家ウィリアム・ワイオンが手がけた史上最も美しいコインデザインとして広く世に知られているものです。

ヴィクトリア女王からエリザベス2世へ。大英帝国の繁栄を現代に受け継ぐエリザベス2世の治世を象徴するウナとライオン・5ポンド金貨

表面にエリザベス2世の肖像、裏面にヴィクトリア女王をシンボライズするウナとライオンが描かれている当コインは、大英帝国の繁栄がヴィクトリア女王からエリザベス2世へ受け継がれていることを象徴するものです。先ず、表面のデザインですが、エリザベス2世の崇高な横顔と前方を見据える力強い表情に、ヴィクトリア女王から受け継いだ国家の繁栄と安定を、現代へしかと引き継ごうとする強い意志が見受けられます。当コイン表面にはオルダニー島で発行されたことを示す「ALDERNEY C.I.」(ALDERNEY CHANNEL ISLAND=オルダニー島　海峡諸島）の文字が刻まれています。オルダニー島は、イギリス海峡にある諸島に属する英領圏の小さな島であり、全ての法定通貨にエリザベス2世の肖像が刻まれています。コインの裏面には、16世紀の詩人、エドマンド・スペンサーの代表作である「妖精の女王」を題材とし、天才彫刻家ウィリアム・ワイオンの創作によるヴィクトリア女王を象徴するウナが、力の象徴であるライオンを導いている姿が描かれています。「神よ、我が歩みを導きたまえ」という意味を表すラテン語の刻印“DIRIGE DEUS GRESSUS MEOS”と共に、女王が強大なる大英帝国を牽引している様子を見事に描き出しています。当コインが放つ眩いばかりのゴールドの輝きが、現代のコイン収集家たちを大英帝国の栄光へと惹きつけるかのようです。また、2019年にオルダニー島で発行された当コインですが、イギリス海峡に浮かぶ英国王室属領であるオルダニー島は、数々の魅力的なコインの発行によって、現代のコイン収集家たちの人気を集めています。人気のオルダニー島発行に加え、世界一美しいと言われているウナとライオンが描かれている当コインは、今後の価格推移が大いに期待され、収集家たちの注目を集めるに価する秀作であると言っても過言ではありません。

品番	4787
鑑定番号	39262527 現在のPCGS鑑定数はここをクリック下さい
価格	一般価格：2,090,000 円(税込) 会員価格： 1,900,000 円(税込) 商品についてのお問い合わせ
グレード数	PR70DCAM
最大発行数	400
重量	40.00 g
直径	38.60 mm
品位	約91.7%Au（K22）
表面	エリザベス2世
裏側	ウナ&ライオン
発送元	日本国内から発送