HOME > 幻のロットNo.00『トライアル オブ ザピクス』とは?

幻のロットNo.00『トライアル オブ ザピクス』とは?

皆さまこんばんは!
コインパレスの塚本でございます。

いつもメールマガジンをご覧頂き、誠に有難うございます。
外出自粛の為、家で過ごした連休も終わり、ようやく仕事のリズムが取り戻せて来ました!

先日、海外のコイン商から2019 ウナ&ライオン 5キロ金貨の写真が掲載された雑誌の情報を頂きました。2020_0515_mail04.jpg

Trial of the Pyx (トライアル・オブ・ザ・ピクス)とは、簡単に申し上げますと、イギリスで行われる、新しく鋳造されたコインが基準に適合しているかどうかを裁判所が判断する厳格な手続きです。

手続きと申しましたが正確には西暦1282年、ヘンリー3世が在位中から継承されている儀式で、その形式は基本的に変わらず、司法的な裁判の意味を持ちます。

主宰者は金属鑑定士である陪審員と裁判官です。
現代の製造方法を考えれば、コインが基準に適合しないことはあり得ませんが、過去には造幣局のマスターがコインの貴金属を盗み出すという事件もありました。

以前はウェストミンスター宮殿で行われていましたが、現在ではゴールドスミスホールで裁判が行われています。
またウェストミンスター寺院には、ピクスの部屋があり、かつてはピクスと関連する物品の安全な保管場所として使用されていました。

「ピクス」とは、陪審員への贈呈用にコインが置かれていたツゲ箱のことをさします。

ロイヤルミントでは、儀式的基準の確認とは別に、厳密な品位の確認などいくつもの検証がなされ、コインがリリースされます。
「2019 ウナ&ライオン 5キロ試鋳金貨」は「2019 ウナ&ライオン 5キロ金貨」をリリースする為に鋳造された
「幻のロットNo.00」
と言えるでしょう。

モダンコインの試鋳金貨がロイヤルミントから正式に発表されることは初めてのことで、世界中のコイン商が注目しています。

実はこの試鋳金貨にはこれまでリリースされたコインにはない「ホールマーク」の刻印が押されることも話題を集めました。