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新作「ペティションクラウン」が偉大なる彫刻家シリーズから発売

アンティークコイン

ご挨拶

皆様こんにちは。コインパレスの室田でございます。

桜が咲き始める日本列島は、一年中で最も美しい季節を迎えようとしていますが、皆様におかれましてはますますご清祥のこととお慶び申し上げます。

今回は英国モダンコインシリーズの最高傑作として知られている「グレート・エングレーバー・シリーズ=偉大なる彫刻家シリーズ」第4弾についての最新情報、また商品説明を皆様にいち早くお届けいたします。

2019年に「ウナとライオン」の衝撃的なリリースによって華々しく幕を開けた同シリーズですが、その後第2弾「スリーグレーセス」と第3弾「ゴチッククラウン」の世界的人気によって絶対的評価を確立するに至りました。

ヴィクトリア期の名匠ウィリアム・ワイオンの代表作3作が続いていたこれまでの同シリーズでしたが、この度は激動のステュアート朝を舞台として活躍した伝説の彫刻家トマス・サイモンの作品が取り挙げられることになり、コレクションの充実を図ります。

どうか最後までご高覧の程、宜しくお願い申し上げます。

 

 

国王チャールズ2世への個人的な請願を碑文に刻むトマス・サイモンによる歴史的名貨「ペティション・クラウン」

アンティークコイン

引用:The Royal Mint

ジョージ王朝時代末期からヴィクトリア期初頭にかけての英国貨幣界を牽引した歴史的な彫刻家を数多く輩出したウィリアム・ワイオンを筆頭とするワイオン一族や、イタリア人天才彫刻家ベネデット・ピストゥルッチ等の好敵手たちが技を競い合う19世紀初頭の英国ロイヤルミントは夥しい数の傑作を生みだし、実に活気に満ちていました。

しかし、その時代から約150年ほど前に、激動の時代を生き抜いて実力によって才能を開花させ、今日なおもコインコレクターをして尊崇の念を抱かせる程の力量を持つ真の大家とされる彫刻師トマス・サイモンが実在したことを知る人は意外と少ないかもしれません。

17世紀初頭のチャールズ1世の時代に頭角を現したこの類まれなる才人は、その後、ロイヤルミントのお抱え彫刻師として、共和政を率いた護国卿オリバー・クロムウェル、さらには王政復古を成就し、英国貨幣界に近世をもたらした偉大なる英雄チャールズ2世等の歴代の支配者に仕え、それぞれの時代を代表するコイン上を飾るに相応しいポートレートを世に送り出しました。

多産な芸術家として英国貨幣史上に名を残すサイモンですが、その生涯の大半は謎に包まれています。

しかし、彼が創造した数多くのコインの中で一際光彩を放つ1663年発表のこの「ペティション・クラウン」がサイモンの生涯を代表する傑作であることに異議を挟む者はいないことでしょう。

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引用:The Royal Mint

時の国王チャールズ2世は1663年、自身の判断によって新しい試作貨の彫刻をオランダ人彫刻家ジョンとジョセフ・ローティアー兄弟に一任します。

激しい競争の末に国王の肖像を描く新貨幣制作の栄誉を勝ち取った兄弟は、この新作の創造に意欲を燃やします。

そして出来上がった作品は十分に満足の行く出来栄えを誇り、依頼主の国王自身もことのほか気に入っていたとのことでした。

しかしその作風は当時としては幾分大時代的であり、どの角度から検証しても手放しで芸術性豊かな作品とまでは言えない代物でした。

そこで白羽の矢が立ったのが既に円熟の境地に達していたサイモンであり、前作の欠点を補う形で新たに誕生したのが、今日「ペティション・クラウン」の名で広く知られているこの傑作でした。

この作品を特徴づけているのは、その名称ともなっている「ペティション」の語が示す通りの国王への請願を刻む碑文です。

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引用:The Royal Mint

これはサイモン自身による国王チャールズ2世への個人的な請願として知られるもので、コイン側面のエッジ部分に2層式に刻まれているものです。

碑文には「トマス・サイモンは、自身の手によるこの試作貨の出来栄えをオランダ人作家の作品と比較され、どちらがより良く描かれ、優れた美を有し、完全に理路整然として正確に彫刻されたるものであるかのご判断を謹んで国王陛下に請願いたします」と、芸術家サイモンの胸の内が明かされています。

清教徒革命とそれに続く王政復古を背景とする英国史上未曾有の乱世を生き抜いた巨星サイモンの手によるコインやメダルの数々は、そのどれもが伝統に裏付けられた格調の高さを特徴とするものでした。

この「ペティション・クラウン」のデザインも例外ではなく、古典性を重視しながらも、各意匠の配置の妙によって観るものに強烈な印象を与えます。

まず、裏面に描かれている英国王室が授与する最高勲位「ガーター勲章」の象徴である小さな「聖ジョージ」が目を惹くことでしょう。

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引用:The Royal Mint

そしてそれを中心として十字型の紋章が広がっています。

十字の中にはイングランド、スコットランド、フランス、そしてアイルランドのそれぞれの国章が描かれており、十字のそれぞれの先端部分には英国王位をシンボライズする大型の宝冠が鎮座し、重厚感を醸し出しています。

また十字の間の部分は、チャールズ2世のイニシャルであるCを重ねたロイヤルサイファを模したパターンによって華麗に装飾されています。

19世紀を代表するコインデザイナー、ウィリアム・ワイオンは自身のキャリアの最初期にサイモンの手による4分割した盾形の紋章をモデルとして新たなデザインを制作したと言われていますが、このエピソードからも、いかにサイモンの芸術性や彫刻家としての才能が模範的かつ超絶的才能に支えられたものであったかを伺い知ることができます。

歴史的名貨「ペティション・クラウン」ならではの美質として、表面に描かれているチャールズ2世の見事な肖像がまず最初に挙がることでしょう。

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引用:The Royal Mint

当時を代表する大家としての地位を固めていたサイモンの右に出る同時代のコイン彫刻家は存在しませんでした。

チャールズ1世の時代に世に出たサイモンでしたが、新たに共和政の英国を率いることになったクロムウェルの時代においてもサイモンの作品は讃辞を極めた批評を獲得し、依然衰えぬ人気を集めていました。

「ペティション・クラウン」に描かれているチャールズ2世の肖像にはローティア―兄弟の作品との微かな共通性が認められるかも知れませんが、サイモンによる前者の解釈は、より精妙な職人芸で以ってしか表現できない、等身大の国王の姿を生々しく映し出す技量に長けている感があります。

サイモンは深彫りのテクニックと驚異的なレベルでの詳細の再現を駆使することによって、共和政のクロムウェルのために制作したポートレート以上にチャールズ2世の国王としての風格をこの作品によって際立たせることに成功しました。

とりわけ首元から肩にかけて波打つ国王の頭髪の描写は、当時のコイン製造技術の最先端の更に上を行く完成度の高さを証明するものです。

2019年以降、3回に渡ってワイオンの古典的名作を現代の我々の時代に紹介し、空前の成功を収めた「偉大なる彫刻家シリーズ」ですが、トマス・サイモン畢生の大作「ペティション・クラウン」のリリースによって堂々の第4弾を迎えるに至りました。

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現代屈指のこの人気モダンコインシリーズが主眼とするのは、いかにして過去の傑作を現代の最新技術によって忠実に蘇らせるかという点です。

オリジナル「ペティション・クラウン」のエッジ部分に刻まれている碑文の文字の立体感こそは、17世紀当時の比類なき彫刻技術の進化を物語る最たる例に違いありません、しかし、さらに驚異的なことは、それらの重厚な趣を湛えた二層式の碑文が、近代以降の革新的なコイン製造技術開発よりも遥か昔に創造されたものであるという点です。

約350年前のサイモンの天与の才能を示す超絶的名品「ペティション・クラウン」の細部をモダンコイン上に完全に再現することは至難の業です。

しかし英国ミントは敢えてこの難題に挑戦し、現代のテクニックを結集してこの偉業を成し遂げました。

 

 

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お知らせ

コラムを最後までお楽しみいただき、ありがとうございました。

最後に、お得なイベントやコイン収集に関する最新情報をご紹介させていただきます。

 

 

【重大告知】特別展「日本初 英国アンティークコイン展」開催決定!

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神戸に拠点を構える弊社コインパレスですが、この度、弊社初の試みとなる特別展「日本初 英国アンティークコイン展」を開催する運びとなりました。

この壮大なるプロジェクトの開催地は、関東、神奈川県鎌倉市に昨年オープンした「英国アンティーク博物館 BAM鎌倉」です。

また、世界一美しいと評される1839年発行の名貨「ウナ&ライオン」が、開催期間中の4月1日~2日限定にて日本初の一般公開、3月31日19時からは小人数限定にて「BAMアカデミー」を開催いたします。

皆様のご来場を心よりお待ち申し上げております。

 

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新作公開!コインパレス公式YouTubeチャンネル

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ロイヤルミントの大人気モダンコイン・コレクション「偉大なる彫刻家シリーズ」の第1弾「ウナ&ライオン」。

1839年にヴィクトリア女王の在位3周年を記念して誕生した伝説のコインが、2019年にロイヤルミントの最新技術によって蘇りました。

無数に存在するイギリス・モダンコインの中でも、最も人気の高い逸品といっても過言ではないこのコインの特徴を、弊社の英国王室研究家、室田がご紹介させていただきます。

ウナが手にする王笏や、表面・裏面に刻まれたラテン語の意味など、コレクター必見の情報が多数登場いたします。

 

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手数料1%~!!オークション入札代行 大好評募集中!

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弊社コインパレスでは、入札代行のお申し込みを随時承っております。

受付締め切りはオークション開催の5日前とさせていただいております。

入札の際は、事前にお客様からのデポジットの入金の確認が完了次第、随時お手続きをさせていただきます。

お申し込みが込み合いますとお手続きにお時間を頂戴する可能性もございますので、ご検討の際はお早めのご連絡いただきますよう、宜しくお願い申し上げます。

入札代行に関する詳細や、海外オークションに出品されるコインの探し方は、以下の特設ページをご参照くださいませ。

 

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弊社コインパレスでは、ショールーム・オンラインショップなどでのコインの販売代行を承っております。

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