イギリス ブリタニア 金の延べ板 10グラム(10g) ゴールドバー 2025年アップグレードデザイン【1本】 (ブリスターパック付き)

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英国ロイヤルミントの本領が発揮されるブリタニア地金型バーの最新作

過去約2000年間にわたって現在のグレートブリテン島の守護神として称えられ続けてきたブリタニア。古代ローマ人たちが島を支配した紀元3世紀ごろに彼らによって創造されたこの麗しい女神像は、島と同じく「ブリタニア」と命名されました。ドイツのゲルマニアやフランスのマリアンヌと同じく、ヨーロッパ諸国には国家を象徴する女性像が存在しますが、ブリタニアも同様にグレートブリテン島のシンボルとして今日まで受け継がれています。古代ローマの属州としての発展を謳歌していた島でしたが、紀元6世紀頃までには凋落の兆候が見られ、遂にはアングロサクソン人たちによる支配を許すようになります。ローマ時代には流通貨を始め、至る所に顕著であったブリタニアのイメージは次第に姿を消し、アングロサクソン時代には悲しむべきことに完全に淘汰されるに至ります。女神ブリタニアがことイングランドの地において息を吹き返すのは中世期以降のことで、古代の文物として時折書物上にて懐かしく取り挙げられることもありました。そしてイングランドのテューダー朝の始まりと共に、大航海時代の象徴として再び注目を集めるようになります。とりわけ同王朝のエリザベス1世の時代には女性の君主の時代ということもあり、国家の象徴としてのブリタニアがことのほか尊ばれたのも無理はありません。ただイングランドにとってのブリタニアの重要性はそれだけに留まりませんでした。まずブリタニアが海を象徴する女神であるということ。この一点は海運国家として興隆期を迎えつつあった当時のイングランドにとって大いなる宣伝効果があったはずです。実際にイングランドは、ブリタニアが象徴する偉大なる女性君主エリザベス2世を頂点に戴き、ヨーロッパ随一の強国としての道を進みます。これは19世紀の大英帝国の造営にも繋がる偉大なる王道であり、世界最強国としての幕開けでもありました。しかし、グレートブリテン島においてブリタニア像が実際に流通貨に描かれるようになるには一層の時間を要しました。17世紀初頭のイングランドでは王室と議会の対立から議会派の中心人物オリバー・クロムウェルの台頭があり、数十年間にわたる共和国時代を経験したものの、1660年にはチャールズ2世によって王政の復活が宣言されます。何よりもグレートブリテンを象徴する存在であるはずのブリタニアが復活するのもこのチャールズ2世の時代においてであり、その治世12年目の年、つまり1672年には史上初のイングランド独自の流通貨の裏面のデザインとしてブリタニア像が採用されることになります。ファージング銅貨の裏面の意匠として採用されたこのブリタニアの肖像は、威厳のある女戦士の姿をした座像として描かれていましたが、その威厳こそは数十年間に及んだ共和政政府による圧政によって疲弊していたイングランド人の希望の光であったに違いありません。このファージング銅貨の発行を機に、それ以降の歴代王朝時代を象徴するコイン上に描かれてきたブリタニア像ですが、やはりイギリスにとっての歴史的興隆期に当たる19世紀のヴィクトリア朝における大英帝国時代には、世界五大陸に広がる巨大な帝国のインスピレーションの源としての重要な役割を果たしました。その後も数ある人気コインデザインの一つとしてブリタニア像が用いられていましたが、1987年に初登場となったロイヤルミントの発行によるブリタニア地金型金貨は、この種のコインの最高傑作としてセンセーショナルなデビューを飾りました。今回ご紹介させていただく作品は、2025年に発表されましたブリタニア地金型バーの最新作です。表面には勇壮な兜を頭上に戴く見事なブリタニア像が描かれています。そしてその両手にはお馴染みの三又の槍「トライデント」と英国旗ユニオンジャックを彩る盾が添えられていていかにもブリタニアらしい趣です。そして波打つ頭髪によって女神としての女性らしさを漂わせている点が最大の魅力です。先行作品のブリタニア地金型バー初版より一層のデザイン的工夫が凝らされた当バーは、新時代のブリタニアと呼ぶにふさわしい現代的感覚が横溢しており、どの角度から見てもロイヤルミントの確かな技術力を感じ取ることが可能です。新時代の実物資産に相応しい会心の新作の登場が、将来性のあるコレクターや投資家を喜ばせることでしょう。