メキシコ 2021 リベルタ―ド 5オンス銀貨 リバースプルーフ仕上げ 未鑑定

中部アメリカのメキシコのスペインからの独立200周年を記念して発行された5オンス銀貨

アメリカ大陸の中間部に位置し、荒涼たる自然と古代文明の息吹を感じさせる独特な魅力によって世界を引き付けてやまないメキシコ。古来インディオの人々がトウモロコシの栽培を軸とする農耕文明を育んだ土地であり、アステカ文明やマヤ文明など、世界史に影響を与えた大文明の発祥地としても有名です。しかしそれらの文明を歴史的に実証する資料が乏しいために今でも多くの謎を秘めており、メキシコを訪問する旅行者たちにとっては神秘の地とされ、古代へのロマンを掻き立てる国家でもあります。中世期以降は長らくヨーロッパの強国スペインの保護下にあったメキシコですが、植民地時代の苦渋と困難を超越して1821年には遂に念願の国家独立を達成します。今回ご紹介のコインは、メキシコの独立200周年の記念品として2021年にリリースされた5オンス銀貨のリバースプルーフ仕上げ版です。通常のプルーフ版の場合、デザイン部のフロスト仕上げやフィールド部の光沢が見られますが、当コインはリバースプルーフ仕様であることからそれらが逆になっているところが最大の特徴です。この独特の効果から当コインのシルバーコインとしての輝きが一段と生じており、この一世一代の瞬間を祝す記念コインとしての一面が強調されています。そして待望のデザインですが、まず表面には羽を付けた女神の像が描かれており、背景のメキシコの山々との絶妙なコントラストを形成しています。上空から見下ろすような鳥観図の形式で描かれており、コインのデザインとしては秀逸な出来栄えを示しています。女神の周囲には、「5オンス・純銀・2021年」とスペイン語で表記されています。また裏面中央にはメキシコのシンボルでもある蛇を捉える野生の鷲が描かれており、その周囲には同様の10の文様が連なっています。裏面の碑文は「メキシコ合衆国」という意味で、これもスペイン語で書かれています。スペインからの独立200周年という節目を表現する当コインは、中央アメリカで繁栄を謳歌するメキシコの輝かしい未来を象徴するかのようなデザインによって広く愛されることでしょう。