HOME > アンティークコイン > フランス 1886A エンジェル 100フラン金貨 PCGS MS63
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一般価格:1,100,000 円(税込)
会員価格: 1,000,000 円(税込)現代まで綿々と続く大フランス史を象徴する100フラン貨の最高傑作
中世以来、数多くの魅力的で芸術性豊かな貨幣を鋳造してきたヨーロッパの大国フランス。とりわけ同国の貨幣鋳造において中心的な役割を果たしてきたパリ造幣局の歴史は古く、西暦864年6月25日に設立されたという記録が残っていることからフランス最古の造幣局とされています。元はフランス財務省の管轄で、「通貨とメダル局」の呼称を与えられていましたが、2007年に独立した法人企業としてのスタートを切りました。1789年にフランス革命が勃発して以来、王政から共和政へと変遷を繰り返していたフランス。ナポレオンを始め、独裁者たちに翻弄されてきたフランスの歴史が希求したものは、何よりも栄光の歴史と国家の尊厳ではなかったかと思われます。パリ造幣局を中心としたフランス貨幣界もその例外ではなく、国家の威厳を表出する数多くの傑作コインを世に送り出しました。今回ご紹介させていただく作品は、1870年から70年間にわたって隆盛を極めた第三共和政期の1886年にパリ造幣局が発行した有名なエンジェル100フラン金貨です。コレクターにとっては垂涎のフランス金貨として有名なこのコインですが、その人気の秘密は、表面に描かれている大天使の立像であることは間違いありません。有翼の天使がフランス憲法を草稿している様子を描写するこの優れた意匠は、第三共和政期を代表する芸術家、A.B.デュプレの原画をもとに制作されたものです。天使の左側には斧が巻き付けられた木片の束が見られ、フランス革命以来フランスが渇望し続けてきた自由を象徴しています。ナポレオン3世による王政を経て再び共和政を迎えた1870年代のフランスですが、何よりも自由を尊ぶ気風は当コイン裏面のデザインにおいて十全に表現されており、19世紀後半から20世紀初頭にかけての激動のフランス史を雄弁に物語っています。天使の右側にはフランス国家を象徴する動物である鶏が描かれており、天使の上部にはフランス共和国の国名がフランス語で記されています。またコイン裏面中央には崇高な植物のリースが掲げられており、フランス人民の自由に対する神聖な気持ちが伝わってくるようです。リースの周囲には、フランス革命期以来フランスの国家を象徴する標語として継承され続けている「自由・平等・博愛」の文言が刻まれています。100フランの高額面も驚異的ではありますが、それにも増して当コインを特徴づけているのがその審美的レベルの高さではないでしょうが。コイン表裏に描かれているデザインの詳細は、19世紀を通じてフランスを始めヨーロッパ各国で主流をなしていた芸術様式である新古典様式に則った美感を表出しており、観ていて飽きのこないものです。現代の我々の美意識にも通じるものを感じさせる当100フラン金貨は、栄光の第三共和政期に対するオマージュとしての価値を有するとともに、現代にいたるまでの偉大なるフランス史を再考させる傑出した作品でもあります。
・スラブケースには輸送等による傷や汚れが見られます。
品番 4929 鑑定番号 24878467
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会員価格: 1,000,000 円(税込)
グレード数 MS63 最大発行数 39000 重量 約32.26 g 直径 約35 mm 品位 約 90.0% Au 表面 エンジェル 裏側 額面 エッジの刻銘 ***** DIEU * PROTEGE * LA * FRANC E 発送元 日本国内から発送