2024 チャールズ3世 「007の60年」ボンド映画記念シリーズ第6弾 「2010年代」 100ポンド 1オンスプルーフ金貨 未鑑定 箱付き【ご予約承り品】

普遍的なボンド像を確立した6人の名優たちの名演技が世界に贈るスパイ映画の醍醐味

1962年の「ドクター・ノオ」の初公開以降、半世紀以上にわたって世界中の観衆を熱狂させた映画「007シリーズ」。シリーズの主人公であるジェームズ・ボンドは新たな時代を象徴するヒーローとして颯爽と銀幕に登場し、そのカリスマ性と男性的魅力によって同シリーズをスパイ映画の最高傑作の地位に押し上げました。全25作を数える同シリーズに一貫して登場するボンドは時代を代表する6人の名優によって演じ分けられ、それぞれが全く異なる個性を駆使して魅惑的なボンド像を作り上げました。中でも初役としてボンドを演じたスコットランド出身の名優ショーン・コネリーの演技は、ボンドの原型を確立するとともに、その後シリーズ化されることになる同映画の方向性を明確に示唆するほどに強烈なオーラを放っていました。25作全てに主役として登場するボンドですが、それらの作品の中でもとりわけ名作として知られるものとして、「ロシアより愛をこめて」という印象的なタイトルによって今も映画ファンに記憶される1963年公開の第2作がまず第一に挙げられることでしょう。低予算で制作された第1作のアクション的要素を一層飛躍させたこの作品は、屈強な殺し屋との格闘、ヘリコプターによる追跡、ボートを用いた脱走などの見せ場が次々と登場する完成度の高い作品ですが、前作後半のような積極的なSＦ色は意識的に抑制されています。また同作品の最大の特徴として、ダニエラ・ビアンキが演じるボンド・ガールの存在が挙げられ、同シリーズにおいて受け継がれるボンド・ガールの重要性を強くアピールしました。同シリーズの真の主役であるボンドを取り巻く演出効果もまた特徴的であり、ファッションを含めたそのライフスタイルはその後銀幕上か否かに関わらず国際的な注目を集め、それぞれの時代背景を反映しつつ独自の境地を切り開きました。とりわけ作中でのボンドの卓越したファッション性は大いに話題となりましたが、中でも白のタキシードに黒のパンツを合わせたスタイルは、ボンド・スタイルの典型としてのみならず、広く男性ファッションの古典として現在まで継承されています。

映画「007」の魅力を伝えるモダンコイン界会心の傑作シリーズの第6弾

今回ご詳細させていただくコインは、「映画007の60年」と題する新時代のモダンコイン界屈指の傑作シリーズの第6弾に当たる作品です。過去5回にわたってボンド映画のそれぞれ10年間を特徴づけたデザインを発表し高評価を獲得した同シリーズでしたが、今回は2010年代の10年間に対するオマージュとしての新作の登場となりました。新しい映画が発表される度に観客を虜にしたボンドの秘密兵器の数々は、度肝を抜くほどに激しいアクションシーンと共に脳裏に焼き付いて離れることがありませんでした。当コインの裏面に描かれているのは、2015年に公開された第24作「スペクター」に登場する忘れられない飛行機です。21世紀ならではの最新技術を搭載するこのボンドの機器の映画への挿入は、スパイ映画の醍醐味とアクションシーンのスペクタクル性を見事に浮き彫りにしていました。大空を駆け巡るボンドの雄姿を堪能することのできる1シーンとして、観客1人1人の胸に今も焼き付いていることでしょう。コイン表面には、2022年のチャールズ3世の即位によって英国貨幣界の新たな顔となった「公式第1コイン肖像」が掲げられています。国王御自らの要望が反映されたと伝えられるこの作品は、新たな時代の国家の象徴としてふさわしい堂々たる風格を備えた傑作です。作者のマーティン・ジェニングスは現代ロイヤルミントを代表する偉大なる彫刻家の一人ですが、写実性を基調とする作風をさらに進化させることによって、コイン彫刻という芸術表現の一ジャンルをより人情味溢れるものへと昇華させることに見事に成功しているように思われます。過去の傑作であるにもかかわらず決して古びることのないスパイ映画の最高峰「007」。当コインは、ボンドのこれまでの八面六臂の活躍を象徴する現代的なデザインによって不変の輝きを有するものであり、同映画シリーズの明るい未来を何よりも象徴しています。