2024 チャールズ3世 恐竜標本コレクション第3弾 ディプロドクス 2ポンド 1オンスプルーフ銀貨 未鑑定 箱付き【ご予約承り品】

2億年以上もの時空を超えて今日再び注目を集める恐竜に関する基本的考察

恐竜は恐竜類のカテゴリーに属する爬虫類の一群を指します。今も先史時代に対する幻想を掻き立てる恐竜ですが、その進化に関する正確な起源と時期は依然として不明であり、約2億4330年前から2憶3323年前の三畳紀中期に出現したものが一般的には恐竜の起源として認知されています。その後、約2億130万年前の三畳紀からジュラ紀の間に発生した大量絶滅期を乗り越えて生き延びた恐竜は、ジュラ紀から白亜紀を通じて陸生脊椎動物の代表格となりましたが、次の白亜紀から新生代古第三紀間に再び起こった大量絶滅によってすべての種が絶滅したと伝えられています。史上初の恐竜の化石の発掘は1841年のことで、イギリスの生物学者、サー・リチャード・オーウェンによって発見され、恐ろしいトカゲを意味する「恐竜＝dinosaur」の名が与えらました。それ以降、世界有数の博物館が挙って化石恐竜の骨格標本を収集・展示するようになったことから恐竜は広い社会に浸透し、一般大衆の先史時代への憧憬を掻き立てています。現存する動物と比較して非常に大型で、怪物的な外観を有する種が多いため、「ジュラシック・パーク」のようなSF作品に登場する機会も多く、また我が国においては過去にも「ゴジラ」を代表とする創作モンスターのインスピレーションの源泉としても用いられていました。恐竜という種そのものも分類学的、形態学的。生態学的な観点から。非常に細かく分類されています。先史時代以降、現代まで生存し続けてきた唯一の脊椎動物である恐竜の一種としての鳥類は10,700種が確認されており、多様なグループを構成しています。恐竜は現存する種（鳥類）と化石の精査により、地球上のすべての大陸に分布していたことが分かっています。20世紀の前半まで、つまり鳥類が恐竜として認識されるようになるまでの間、恐竜は大型の変温動物であるという認識が一般的でした、しかし、1970年代に起こったいわゆる「恐竜ルネッサンス」の影響により、一部の恐竜は代謝機能が高く、社会的相互作用に敏感に反応する活発な生物であったことが明らかになりました。恐竜はどのグループに属するものであっても角やとさかなどの身体的構造が発達しており、一部の過去に絶滅した種に関しては長期間にわたって骨格を発達させたものも存在しました。恐竜の大半は鳥類と比較して体が大きく、とりわけ竜脚類の一種であるアルゼンチノサウルスは長さ39.7メートル、高さ18メートルに達する大型の種として知られ、当時としても史上最大の陸上動物であったことがその後の調査により明らかとなりました。

先史時代への憧憬を鼓舞する「恐竜コレクション第3弾」ディプロドクス

コインコレクターの先史時代への思いを掻き立てる秀逸なデザインによって、発表後瞬く間に注目を集めた英国ロイヤルミントによるモダンコインシリーズ「恐竜コレクション」。今回はその第3弾として発表された恐竜ディプロドクスを描くコインのご紹介です。大型恐竜の範疇に入るディプロドクスは、約１億5400年前から1億5200年前（キンメリッジアン後期）に存在した恐竜の一種に分類され、全長約20‐30㎡で、アパトサウルスなどの他の竜脚類と比較すると体重はかなり重く、10-20トン程度の重量を持っていました。最大の特徴は細い体と長大な尾で、この尾は強靭な筋肉が鞭として用いられることもあり、全力で打ち払われた時にはそれと同じく音速を超越するほどの破壊力を行使していたと伝えられています。巨大な草食動物でもあり、化石化して残っている足跡の調査等から他の竜脚類と同様に群れを成して生息していたと考えられます。当コイン裏面には、長い頸部と尾を特徴とする恐竜ディプロドクスの全貌が浮かび上がっています。獰猛に描かれているはずの当コイン上のディプロドクスですが、どこかユーモラスにさえ見える点が逆に不思議な印象を与えます。あたかも現代のトカゲの祖先であるかのような躍動感と俊敏さを感じさせるイラスト的な描写が圧巻です。かつての子供向け怪獣実写ドラマを彷彿とさせるリアリティー溢れるコイン上の絶妙な色彩感によって、1億５000有余年の時を超えて先史時代の大地の主人公の姿を見事に現代の世に蘇らせた傑作であると言えます。コイン表面には、2022年のエリザベス2世の崩御に際して英国王位を継承された新国王チャールズ3世の公式第1コイン肖像が描かれています。国王が生きた過去70年以上もの歳月は、先史時代を始めとする自然史関連の博物学の分野における研究において英国が大きな収穫を収めた時節でもありました。当コインを手にしながら、先史時代のロマンに思いを馳せる時間を持つことが許されることは、現代ならではの贅沢ではないかと思われます。