2024 チャールズ3世 恐竜標本コレクション第1弾 ティラノサウルス 50ペンスプルーフカラー銀貨 未鑑定 箱付き

古代自然史の発展に多大なる影響を及ぼした恐竜ティラノサウルスを描くモダンコインの逸品

近年、多彩なコインシリーズの解禁によって、英国は元より世界的な注目を集めているロイヤルミントこと王立造幣局。そして2024年に先駆けて年内に最新リリース情報が発表されたのは、「恐竜標本コレクション」と題する最新コインシリーズからの一枚で、恐竜の中でも人気の高い「ティラノサウルス」に焦点を当てる最新作です。今から約7000万年から6600万年前に北アメリカ大陸に生息していたと伝えられるこの恐竜は、肉食恐竜で大型獣脚類の一種として自然史上に記録されています。最大全長は約13メートル、最大体重はおよそ10トンと、今日までに報告されている獣脚類の中では史上最大級の体格を誇る恐竜の一つに数えられています。史上最も有名な恐竜とされるティラノサウルスですが、アメリカのスティーブン・スピルバーグ監督の映画「ジュラシック・パーク」等の恐竜をテーマにした各種創作において頻繁に登場し、観賞者に古代への憧憬を抱かせてきました。しかし、人気の反面、その生態については未知の部分も多く残されており、新説の多さでも群を抜く存在であることもあり常に議論の対象となっている生物でもあります。また古代の恐竜時代の終焉を象徴する生物でもあることから、今日「ティラノサウルス」の名は「滅亡」の一語の代名詞となることもあります。その呼称は、古代ギリシャ語で「暴君」を意味する「テュランノス」から与えられ、「爬虫類」を意味する「サウロス」との合成語として派生しました。また本属名としては「ティラノサウルス・レックス」の呼称が一般的ですが、種小名の「レックス」は、ラテン語で王を意味する語であることから、恐竜の王者と見なされることも多いようです。その発見は1892年と比較的最近のことですが、それ以降のティラノサウルスに関する研究は、古代自然史の発展に対して多大なる貢献を果たしました。最初の発見者はアメリカの古生物学者エドワード・ドリンカー・コープで、彼はティラノサウルスのものと同一視される脊髄の一部分を発見し、「マノスポンディルス・ギガス」と名付けました。また1900年にはアメリカ自然史博物館の学芸員であったバーナム・ブラウンが史上第二例となった同恐竜の化石をワイオミング州で発見し、注目を集めました。50ペンス仕様の当コインの裏面には、史上最大の恐竜に数えられるティラノサウルスの全体像をリアリティー豊かに浮かび上がらせる着色が施されており、その当時の自然界の荒涼たる景観を反映しながらも、現代人の好奇心と想像力を掻き立てるものです。2022年9月のエリザベス2世の崩御に際して英国王位を継承したチャールズ3世の治世初のリリースとなった「公式第1コイン肖像」がコイン表面に威厳を与えています。現代ロイヤルミント屈指の名デザイナーと謳われるマーティン・ジェニングスの天与の感性が創造したこの傑出したポートレートは、今後、英国貨幣の偉大なる遺産として継承されて行くことでしょう。裏面に古代自然史の主人公を描き、また表面に現代英国を率いることになった王者の横顔を刻む当コインは、人類史上の過去と現代を見つめ直す貴重な機会を我々に与えます。

・稀に黒ずみや傷、ミルクスポット（白い斑点）等が見られる製品もございます