2022 エリザベス2世 女王の治世シリーズ第1弾 栄誉と叙勲 5ポンドピエフォープルーフ銀貨 未鑑定 箱付き【ご予約承り品】

イギリス連合王国君主エリザベス2世が迎えるプラチナジュビリーの歴史的意義

2022年はイギリス連合王国の君主エリザベス2世の在位70周年の記念の年であるため、連合王国と連邦各国において公式行事を始め、数々の華やかな記念行事の開催が計画されています。本年2月6日に即位年1952年の同日から数えて70周年の節目に到達され、さらに4月21日には御年96歳の誕生日を迎えられた女王陛下。世界中のどの国においても、プラチナジュビリー（在位70周年）を迎えた王室は過去に存在しませんでした。それ故に、今年が歴史上最後になるかも知れないエリザベス2世のプラチナジュビリーが世界的な注目を集めるのも無理はありません。過去数年間にわたり、英国は君主制を含め、自国とあらゆる公的機関との未来的関係についての見直しを進める中で、この記念すべき年を迎えました。英国民のほとんどが今もエリザベス女王を敬愛していることは確かですが、かといって君主制という英国特有の制度を過去にそうであった以上に現在も認めているかどうかについては議論の余地があります。過去数年間に報道された英国王室関連のスキャンダルは単なるゴシップの域を超えて、王室の今後の在り方、特に連合王国と連邦諸国内における王室の未来像を不透明にしてしまったことは否定できません。しかしそれらを跳ね除けるように、エリザベス女王のプラチナジュビリーを世界が心待ちにするのは一体どういう心理によるものでしょうか。それを紐解く鍵は、女王が国家に捧げた過去70年間にわたる忠誠にあります。女王は、外遊先の南アフリカのケープタウンにおける大英帝国全土に向けたラジオ放送によってかつて次のような宣言をしていました。「私は、たとえそれが長くとも短くとも、私の全生涯を我々が属するこの偉大なる国家に捧げます」と声高らかに宣言した時、女王は21歳になったばかりでした。そしてこの貴い誓いは、その後70年以上にわたって死守されることになります。女王の過去70年間の足跡の総決算として開催されるプラチナジュビリー祝賀行事。天上の高みに到達したエリザべス2世に捧げられる歴史的記念行事を世界は目前に控えています。

エリザベス2世のプラチナジュビリーと叙勲制度に敬意を表する新しいコインデザイン

エリザベス2世のプラチナジュビリーという千載一遇の機会を永遠に刻む本年2022年に、英国ロイヤルミントが一連の記念コインをリリースし、コインによって全世界が喜びを分かち合えることは誠に有意義なことであると言えます。今回ご紹介させていただく作品は「女王の治世・栄誉と叙勲」というタイトルを掲げるアニバーサリーコインのコレクションで、英国の象徴的な存在である女王によって今も授与されている数々の勲章と叙勲制度そのものに捧げられる究極のオマージュです。まずコインの裏面のデザインですが、英国政府が厳選された個人に対して授与する勲章の数々が上部に描かれています。そしてその上には「女王による栄典の授与」という意味の英語の碑文が厳粛に刻まれており、国家に対する功労者への褒賞が君主としての女王の存在なしには成立しないことを明確に表現しています。さらに下部にはエリザベス2世直筆の署名の写しが刻印されていますが、これは女王が公務として公式書類を通覧される際に承認の印として通常用いられる署名として知られているものです。ごくシンプルな手書きの署名ですが、よく見てみますと女王の名である「エリザベス」と、ラテン語で女王を意味する「レジーナ」の省略形であるRの2語から形成されていることが分かります。これにより、これらの名誉ある勲章が女王の承認の下に授与されるものであるということをことのほか強調しています。女王の個人的な所有物であるこの署名が、イギリス連合王国内で発行されるコイン上に刻まれるのは今回が初めてとのことです。この洗練されたデザインの創造者は、児童書のイラストレーターとして英国内で広く知られているアイルランド出身の芸術家パトリック・ジェームズ・リンチです。このコインの裏面上において、リンチは女王の他者に対する理解と承認を意味する女王自身の署名と格調高い碑文、そして悠久の英国史によって磨き抜かれ、厳選されて現代に継承された栄誉の数々を有機的に視覚化し、融合させることに成功しています。そして当コインの表面には2015年以降にイギリス連合王国内で発行された全てのコインの表面を飾り受け継がれているコイン・ポートレートの大作「エリザベス2世の第5肖像」が掲げられています。女王自身もその出来栄えに称賛を惜しまなかったと伝えられているこの不世出の傑作は、2015年の発表当時若干34歳であったロイヤルミントが世界に誇る天才ジョディ―・クラークによって生み出されました。1821年のジョージ4世の戴冠式の際にロンドンの宝石商が制作したとされる英国王室の秘宝「ステート・ダイアモンド・ダイアデム」を頭上に戴く女王の横顔には、老年に達した偉大なる人物にしか見られない静謐感みなぎる風格が漂っており、見るものに説得力のある濃厚な感動をもたらします。6月に予定されている空前のプラチナジュビリー祝賀行事を前にして、英国王室と英国国家を同時に象徴する叙勲制度を称賛するこのコインが発行されることは実に意義の深いことと思われます。これらの勲章の最大の後援者であるエリザベス2世の超然のプラチナジュビリーが、このコインの発行を機に遂に英国史の新たな1ページとなりました。