ご挨拶
アンティークコインのショールーム、コインパレスの瀧でございます。
神戸では六甲山の空にセミの鳴き声が響き渡り、ついに夏本番を迎えました。
皆様はいかがお過ごしでしょうか。
本日は、ロイヤルミント史上初の女王の直筆サインがデザインされたコイン・シリーズ「女王の治世」の第2弾、「慈善と後援」のリリースをお知らせいたします。
エリザベス女王のプラチナジュビリー(即位70周年)を記念して今年5月に第1弾がリリースされたばかりの当シリーズ、今回発表された第2弾のコインに描かれているのは「Maundy Money(洗足日 下賜金・せんそくび かしきん)」でございます。
「Maundy Money(洗足日下賜金)」とは、聖週間の4日目の木曜日にイギリス国王から国民へ手渡しされる、1,2,3,4ペンスのコインのこと。
つまり今回リリースされたのは ”コインを描いたコイン” であり、早くも世界中のコインマニアからの反響が期待されています。
本日は13世紀から続くイギリスの伝統、「Maundy Money(洗足日下賜金)」や、「女王の治世」に描かれている1,2,3,4ペンスコインについて紹介させて頂きます。
Maundy Money(洗足日下賜金)とは?
日本ではあまり聞き馴染みのないMaundy Money(洗足日下賜金)とそれにまつわるイベントですが、イギリスでは実に長い歴史を持つことで知られています。
その起源は遥か昔。
イエスキリストは十字架にかけられる聖金曜日の前日、レオナルド・ダ・ビンチの絵画でも知られる「最後の晩餐」が執り行われた日に、12人の弟子の足を洗ったとされています。
このことにちなんで、イギリスでは13世紀ごろから王族が聖金曜日の前日の木曜日に貧しい人々の足を洗う宗教行事が定着しました。
その後14世紀になると、当時のイギリス国王だったヘンリー4世は王の年齢と同じ数のプレゼントを配ることを決定。
このイベントは「the Royal Maundy」という名前で親しまれ、後世に渡ってイギリス国王の間で受け継がれる伝統行事になりました。
現在のthe Royal Maundyの目玉でもあるMaundy Money(洗足日下賜金)のコインが初めて登場したのは、チャールズ2世の治世下であった17世紀のこと。
1952年以降は毎年エリザベス女王がこのイギリス王室の恒例行事に参加され、1,2,3,4ペンスのコインが入った革製の巾着を、女王の年齢と同じ数の人々に手渡しされています。
残念ながら、2022年のthe Royal Maundyは女王の欠席によりチャールズ皇太子とカミラ夫人が代理で出席されましたが、イベントの様子はイギリス王室の公式Youtubeでもご覧いただけます。
「女王の治世」から新作「慈善と後援」がリリース!
2022年にイギリス王室史上初のプラチナジュビリー(即位70周年)を迎えられたエリザベス女王。
これを記念してこれまで様々なデザインのコインがリリースされましたが、「女王の治世」はその中で最も新しいコイン・シリーズでございます。
シリーズ第1弾「栄誉と叙勲」では女王によって授与されてきた勲章がデザインされており、ロイヤルミント史上初めてコインにデザインされた女王の直筆サインが一段とその風格を上げています。
一方、「慈善と後援」と題された今回の新作コインには、エリザベス女王の治世下で発行された、1,2,3,4ペンスのMaundy Money(洗足日下賜金)がデザインされています。
よく見てみると4枚のコインの表面には「ヤングヤング」と呼ばれる、即位当時に発表された女王の最初の肖像が描かれており、その後70年間にわたってイギリスを導くこととなる若き日の女王の表情が伺えます。
この ”コインを描いたコイン” のリリースは、エリザベス女王のファンのみならず、女王のMaundy Money(洗足日下賜金)を実際に収集されているコレクターにとって非常に感慨深いものがあるのではないでしょうか。
弊社コインパレスではただ今より「女王の治世」シリーズ第2弾、「慈善と後援」のご予約をスタートいたします。
鑑定代行も承りますので、どうぞお気軽にお申し付けくださいませ。
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