1958 エリザベス2世 ヤングヤング ソブリン金貨 PCGS PR66DC S-4125 WR-450 V.I.P.【R4】

エリザベス2世の治世下に発行された全5種の公式コイン肖像とそこに描かれた宝飾品

2022年9月8に惜しまれつつ崩御した前英国王エリザベス2世。70年間に及んだ女王の治世下に創造された公式コイン肖像は全5種に上ります。即位の翌年に挙行された戴冠式の記念にリリースされた「公式第1コイン肖像」は、今日「ヤングヤング・エリザベス」の愛称で親しまれています。当時を代表する女流彫刻家メアリー・ギリックがロイヤルミントの依頼に応じて制作した作品であり、氏の才能が遺憾なく発揮された造形美豊かな力作でもあります。頭上の月桂冠がトレードマークのこの作品は、当時25歳であった女王の若々しさを前面に押し出した肖像作品として伝説的な美しさを誇ります。次のアーノルド・メイチン作「公式第2コイン肖像」は1968年の解禁以降「ヤング・エリザベス」の愛称で親しまれていますが、42歳といえどもまだまだ若々しい女王の気品あふれる美しさを醸し出すことに成功し、絶賛されました。そして1985年に登場したラファエル・マクロウフ作「ミドル・エリザベス」は、威厳を身に着けた中年期の女王の貫録を余すところなく表現する秀作です。1998年発表の「公式第4コイン肖像」は、72歳の時の女王を写実性豊かに描いた現代屈指の大彫刻家イアン・ランク・ブロードリーによる大作です。そして女王の生涯最後のコイン肖像となった2015年発表の「公式第5コイン肖像」は、ロイヤルミント最年少の35歳にして制作の栄冠を勝ち取ったジョディ・クラークの天与の才能が刻印された記念すべき作品であり、神々しいまでのオーラが漂う神秘的な名作です。「第2肖像」と「第4肖像」のポートレート頭上には、長年女王のトレードマークであった「大英帝国とアイルランドの少女たちのティアラ」が見られます。この伝説的な宝飾品は、1947年の女王とエディンバラ公公爵の成婚に際して女王の祖母のメアリー王妃（ジョージ5世妃）が孫の女王に伝授したと伝えられているものです。アイルランドに本拠を置く女性のみの慈善団体の基金を元に、英国王室御用達宝石商のガラードが制作し、メアリー王妃に献上されたというエピソードが残っています。「第3肖像」と「第5肖像」に見られる宝飾品は「ステート・ダイアモンド・ダイアデム」と呼ばれる名品です。1821年のジョージ4世の戴冠式に際してこれもまた有名な王室御用達宝石商「ランデル・アンド・ブリッジ」が製作したものです。1333個のホワイトとイエロー・ダイアモンドが鏤められたこの驚異的な宝飾品は、公式の場において女王が着用した回数が最も多かったことから、何よりも女王を象徴するアクセサリーとして記憶されている方もたくさんいらっしゃることでしょう。

今後の価格推移に影響を与えること必至と思われるソブリン金貨の名作

今回ご紹介させていただくコインは、表面に前述の「ヤングヤング・エリザベス」を描く1958年発行のソブリン金貨です。新生ソブリン金貨は、ナポレオン戦争後の混迷を極める英国経済を立て直す目的で導入された金本位制に基づく新たな貨幣制度の一環として19世紀初頭に誕生しました。その後、歴代国王の治世を象徴する最高位の金貨として受け継がれ、表面の国王の肖像と共に英国貨幣の永遠の主題とされる人気デザイン「聖ジョージの竜退治」を裏面に刻み、200有余年にわたって今日まで継承されてきました。この竜退治の意匠は、ナポレオン戦争の終盤戦に当たるワーテルローの戦いの後に、英国貨幣界に突如として姿を現した不世出の才人、ベネデット・ピストゥルッチ（1783-1855）の才能が遺憾なく発揮された名デザインとして知られているものです。今日の英国貨幣界において、非常に希少性が高くなっているエリザベス2世の治世初期のコインの数々。カタログには掲載されているものの、欧米のオークションなどでも目にする機会が減ってきているのも事実です。その点においても当コインの将来に対する期待は高く、人気の「ヤングヤング」が描かれている初期のソブリン金貨という点が、今後の価格推移に大きな影響を与えること必至と思われます。

品番	5451
鑑定番号	90060969 現在のPCGS鑑定数はここをクリック下さい
価格	一般価格：17,490,000 円(税込) 会員価格： 15,900,000 円(税込) 商品についてのお問い合わせ
グレード数	PR66DCAM
重量	約7.99 g
直径	約22.05 mm
表面	エリザベス2世　第1肖像
裏側	聖ジョージ竜退治
発送元	日本国内から発送