皆様こんにちは。
アンティークコインのショールーム、コインパレスです。
近年、投資の対象として注目されているアンティークコインですが、特にイギリスで発行されたものはその優れたデザインや希少性の高さから、オークションで数億円単位で落札されるケースが散見されます。
このような背景もあり、イギリスコインの売買を専門とする弊社コインパレスでは、お客様との日々の会話の中で、「アメリカや他の国のコインと比べてイギリスコインにはどんな特徴があるのか」「イギリスコインは具体的にどれくらいの価値があるのか」といった質問を多数頂戴します。
そこで本日は、
・他の国のものと比べたイギリスコインの特徴
・特に価値の高いイギリスコイン
・イギリスコインが評価されている理由
・イギリスコインを売却するおすすめの方法
を解説させていただきます。
オークション常連の人気イギリスコインも紹介させていただきますので、ぜひともコイン収集にお役立てくださいませ。
【目次】
イギリスコインの種類とは?オークション常連の代表例を紹介
― ソブリン・コイン
― ブリタニア・コイン
― クラウン・コイン
イギリスコインが評価されている理由とは?4つの理由を紹介
― 理由1. 国や王室そのものの知名度が高い
― 理由2. 価格に伸びしろがある
― 理由3. デザインが優れている
― 理由4. 市場全体が値上がり傾向にある
イギリスコインの価値とは?オークションでの高額落札例
― 英コイン最高額!3億円のエドワード8世ソブリン金貨
― ヴィクトリア女王の1839年ウナ&ライオン5ポンド金貨
― 3年間で約6倍の値上がり!1847年ゴチッククラウン
― 1億円超えで落札!ヘンリー7世のソブリン金貨
イギリスコインの種類とは?オークション常連の代表例を紹介
まずはイギリスコインを初めて収集される方に向けて、特に人気の種類を紹介させていただきます。
タイプによってはプレミア価値が付いてより高額で取引されるものもありますので、ぜひコイン選びの参考にご覧ください。
ソブリン・コイン
「聖ジョージの竜退治」を描いたタイプのソブリン金貨
ソブリン・コインは、ヘンリー7世の治世下である1489年に初めてイングランドで発行されました。
王の権力を顕示する目的で鋳造が始まった当金貨には、当初エンジェルや王座に佇む国王などが描かれていましたが、当時の人々にとってはコインに国王の肖像を彫刻すること自体が珍しかったとされています。
このソブリン金貨は、その後17世紀のイングランド国王ジェームズ1世の時代に至るまで、それぞれの国王の治世下で発行されるようになります。
1816年にイギリスに金本位制が導入された後は、それまでのエンジェルの図柄に打って変わって、今もなお多くのファンに支持されるベネデット・ピストゥルッチ作の名デザイン、「聖ジョージの竜退治」を描いたソブリン金貨が登場しました。
以降、「聖ジョージの竜退治」はソブリン金貨の定番の図柄として親しまれるようになり、今日のエリザベス2世の代にまで至ります。
このような経緯から、ソブリン金貨は1489年から17世紀初頭まで発行された「旧ソブリン金貨」と、1817年~現在まで発行され「聖ジョージの竜退治」を描いた「新ソブリン金貨」の2種類に分類されます。
「旧ソブリン金貨」には職人たちの手によって一枚一枚ハンマー打ちで発行されたものも多く、保存状態によっては数千万円程度で取引されることも珍しくありません。
一方「新ソブリン金貨」は発行年こそ最近ではあるものの、ヴィクトリア女王の治世下で発行されたものや、エリザベス2世の治世下である1982年に発行されたものは、その希少価値の高さから数百万円の値が付けられることもあります。
ブリタニア・コイン
ブリタニアは現在のイギリスの最大都市、ロンドンがあるグレートブリテン島を擬人化した女神であり、彼女を描いたコインは投資やコレクションの対象として世界中で親しまれています。
ブリタニアをデザインしたコインの歴史は古く、グレートブリテン島がローマの支配下であった紀元前119年には、既にローマ皇帝ハドリアヌスの命によってブリタニアを描いた銅貨が発行されていました。
ローマ貨幣における初期のブリタニアは、ゆったりとしたローブを身にまとい槍と盾を手にしていましたが、その後に発行されたコインでは古代ブリテン人の戦闘用の衣服を身に着けたブリタニアが目立つようになります。
ローマ人がグレートブリテン島を去って以降、長い間ブリタニア・コインはイギリス貨幣史上から姿を消していたものの、1672年に当時のイギリス国王チャールズ2世によって、再び彼女を描いたコインが発行され始めました。
現在ではロイヤルミントによって毎年様々なデザインのブリタニア・コインがリリースされており、特にコレクション用の記念コインや投資用の地金型コインは、イギリス・モダンコインの定番として幅広い層に支持されています。
クラウン・コイン
アン女王のコインの中でも特に人気の高い「VIGO」
イギリスコイン史の礎とも言えるクラウン金貨が初めて発行されたのは、テューダー朝の国王、ヘンリー8世の治世下である1536年のこと。
その後1551年には、5シリングに相当する価値を持つクラウン銀貨が導入されました。
アン女王即位の治世下である18世紀初頭にヴィーゴ湾の海戦が勃発した際は、スペインの船から約2000㎏以上の銀と3㎏の金が回収され、世界的科学者アイザック・ニュートンが当時長官を務めていたイギリスのロイヤルミントに持ち込まれたと言われています。
その貴重な貴金属から発行されたクラウン銀貨には「VIGO」の刻印が彫られ、アン女王を描いたコインの中でも特に人気の逸品として知られています。
その後1847年にヴィクトリア女王を描いたゴチック様式の画期的なクラウン貨、通称「ゴチッククラウン」が登場すると、ゴチック文化再興の象徴として大変な人気を博し、今日でもオークションに登場するたびに高額落札が相次いでいます。
この人気を受けて、2021年にロイヤルミントから復刻版のゴチッククラウンが発売された際は、リリースと同時に品切れのショップが相次ぎ、イギリス・モダンコインの大ヒット商品として広く知られるようになりました。
イギリスコインが評価されている理由とは?4つの理由を紹介
様々な国や時代で発行され、これまでに20万種以上の存在が確認されているアンティークコイン。
多種多様なコインがある中で、なぜこれほどまでにイギリスコインが評価されているのでしょうか?
この章では、その理由を4つ紹介させていただきます。
理由1. 国や王室そのものの知名度が高い
まずはイギリスコインの魅力をイギリスという国の知名度から分析していきましょう。
世の中には様々な国で発行されたコインがありますが、知名度や人気度が高いほど価値に反映されやすいコイン業界において、有名な国で発行されたコインは優位に立ちやすいメリットがあります。
例えば初めてコインを収集する人であれば、いきなり全く知らない国のコインを買うよりかは、まずは聞き馴染みのある国のものから集める場合が多いのではないでしょうか。
また収集歴の長いコレクターにとっても、より知名度の高い国のコインの方が需要を見込みやすいというメリットがあります。
そんな中でイギリスコインは、「イギリス」という世界中の誰もが知る有名な国で発行されていることから、必然的に高い価値が付けられやすい特徴があります。
さらに、イギリスには現在でも国王をデザインしたコインが多数ありますが、「イギリス王室」もまた世界で広く知られています。
世界には王政をとっている国が27ありますが、日本の皇室は例外として、イギリス以外の王室の王や女王の姿を、日本のメディアで目にすることはほとんどありません。
イギリス王室の中心に燦然と輝くエリザベス2世をはじめ、チャールズ皇太子、その息子のウィリアム王子、その妃であるキャサリン妃の着こなしは、世界中の女性の注目の的。
ロイヤルファミリーの写真が公開されるや否や、ネットではその話題で持ちきりになります。
このようにイギリス王室を巡るニュースは毎日のように世界中で報道され続けており、世界の人々の関心が高いことが伺えます。
また、カナダやオーストラリアなどのお札に描かれているのは、現イギリス国王であるエリザベス2世であることはご存知でしょうか。
なぜ、これらの国のお札にイギリスの女王が描かれているかと言えば、カナダやオーストラリアは、「英連邦王国」だからです。
これは、イギリス国王を自国の国家元首とする国の集まりで、15もの国が所属しています。
あまり知られていないことかもしれませんが、じつは、オーストラリアにおけるエリザベス女王の称号は、「神の恩寵による、オーストラリアならびにその他の諸王国および諸領土の女王、イギリス連邦の元首、エリザベス2世」です。
エリザベス女王は、オーストラリアでは、英国女王ではなく、自国オーストラリアの名を冠した称号で呼ばれているのですね。
この他にも「イギリス連邦」という国や地域の集まりがあります。
これは、イギリスをはじめとして、インドやシンガポール、カナダやジャマイカ、ケニアなどなんと世界54カ国もの国々が加盟している集まりです。
世界196カ国のうち、54の国々ですから、世界の約1/4の国々が加盟していることになります。
これも大英帝国時代の植民地支配の名残が今に続いているからなのですが、いずれにしても、イギリスの世界への影響力の強さというのは、このようなところにも現われていると言えそうです。
理由2. 価格に伸びしろがある
イギリスのアンティークコインをメインに扱うコインディーラーの私が、常々声を大にして言いたいと思っていることがあります。
それは、
「世界は、まだまだイギリスコインの魅力に気づいていない!」
ということです。
なぜなら、美しいデザインや彫刻、そして歴史あるイギリス王室の王族の肖像という、どこをとっても非の打ちどころがない素晴らしいコインが数多くあるにも関わらず、歴史の浅いアメリカのコインに比べて、イギリスコインのオークションの最高落札額はそれほど高くないからです。
2022年7月時点での歴代オークションのイギリスコインの最高落札額は約3.1億円。
これは、2021年10月にモナコ公国で開催されたMDCモナコ・オークションにて、「エドワード8世の5ポンドソブリン金貨」が落札された際の価格です。
次いで2番目に高く落札されたのは、ヴィクトリア女王の時代に発行された「ウナ&ライオン5ポンド金貨」で、落札額は約1.7億円です。
一方、アメリカコインのこれまでの最高落札額は約20億円と、「エドワード8世の5ポンドソブリン金貨」の価格の6倍以上。
2番目に高いコインの落札額も約11億円と、イギリスコインよりもかなり高額であることがわかります。
このような事実は、イギリスコインのコレクターにとってはメリットでもあります。
なぜなら、まだ今ならイギリスコインをリーズナブルに購入できるチャンスがあるということだからです。
一方で近年では、オークションでの高額落札が報じられる機会が増えたり、アンティークコイン自体の知名度が高まっていることから、30年前と比較するとイギリスコインの価値が急騰しているとする論調が目立ちます。
しかしながらこれは、アメリカのコインと比較してもデザイン、品質、希少性ともに優れているイギリスのコインが、今ようやく正当に評価され始めたに過ぎません。
イギリスという国の潜在的な人気度や知名度、さらにアメリカコインの最高落札額を考慮すると、イギリスコインにはむしろまだまだ伸びしろがあると言えるでしょう。
そして、種類によっては、数百万円で手に入るアンティークコインもありますので、そういった意味でも投資に向いていると言えるのです。
理由3. デザインが優れている
ルネッサンス期のイタリアで、レオナルド・ダヴィンチとミケランジェロという二人の天才が運命のごとく対峙したように、大英帝国華やかなりしヴィクトリア朝のイギリスにも、二人の優れたコイン彫刻家がいました。
その一人が、世界一美しいコインと称えられる「ウナ&ライオン」をデザインしたウィリアム・ワイオン。
1795年にイギリスで生まれたワイオンは、若くしてその才能を認められ、1828年には王立造幣局で彫刻師長となり、長きにわたって活躍しました。
もう一人は、神話をモチーフにした「聖ジョージの竜退治」のデザインを手がけたベネデット・ピストゥルッチという彫刻家です。
この二人が手掛けたコインは、今もなお現代の私たちを魅了しています。
ウィリアム・ワイオンの素晴らしさは、歴代の王立造幣局の中でも群を抜いているとされており、彼が手掛けたコインは、その美しさゆえに軒並み人気が高く入手が困難となっています。
中でも彼の代表作である「ウナ&ライオン」は、1800年代に作られたコインとは思えない完成度の高さ。
その美しさと貴重さゆえに世界中の誰もが手にしてみたいと思う垂涎の一枚と言っていいでしょう。
美しい女神ウナが、雄々しいライオンを従える姿がなんとも美しく一枚のコインに収まっていますが、このウナは若きヴィクトリア女王を、ライオンは大英帝国を現していると言われています。
「ウナ&ライオン」はあまりの人気の高さから、2019年にロイヤルミントから復刻版がリリースされたほどです。
復刻版の「ウナ&ライオン」は、発売直後から急激な値上がりを見せ、2022年現在では1枚当たり数千万円〜数億円で取引されることも珍しくありません。
さて、もう一方の彫刻家ベネデット・ピストゥルッチですが、こちらも神話をモチーフにしたデザインで「聖ジョージの竜退治」という優れたデザインを残しています。
この図案は、最初はソブリン金貨の裏面に採用されました。
のちに1900年代に入ってからも、ジョージ5世やジョージ6世の5ポンドプルーフ金貨にも採用されています。
馬上の守護神が竜と戦う躍動感あふれる図柄が、神話の世界を生き生きと表現しており、こちらも人気の高いデザインです。
この他にも歴代の王や女王の肖像が、各時代の彫刻家たちによって堂々と描かれており、王達の生き様に思いをはせることができるのも、歴史あるイギリスならではのコインの楽しみ方と言えるでしょう。
理由4. 市場全体が値上がり傾向にある
イギリスコインの値上がりを示すデータとして、よく用いられるのが、スタンレーギボンズ社の「GB200」というグラフです。
このグラフでは、イギリスのコインのうち特に値動きが大きな上位200銘柄の、1995年から2015年にかけての価格の変動が示されています。
200種のイギリスアンティークコイン全体の値動きと共に、金、不動産、株式の価格の成長率も記載されていますが、後者が2008年のリーマンショックで打撃を受けた一方、イギリスのアンティークコインは安定して右肩上がりの成長を続けたことがわかりました。
これはコインの価格の変動を利用するアンティークコイン投資において、大きなメリットと言えるでしょう。
もちろん期待値の高いイギリスコインであっても、中には様々な理由で値下がりをしてしまうものもあります。
また、この記事をお読みの方の中には、「これまで十分に値上がりをしているのであれば、今が頭打ち(これ以上の上昇が期待できない状態)なのではないか」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
しかしながら先ほども紹介させていただいた通り、アメリカコインの最高落札額が約20億円である一方、イギリスコインの最高落札価格は約3.1億円と、両者の差は約17億円もあります。
つまり、イギリスコインにはまだまだ伸びしろがあるという見方ができるのです。
イギリスコインの価値とは?オークションでの高額落札例
魅力の多いイギリスコインですが、実際にこれまでのオークションでは、どんなものがいくらで落札されてきたのか、気になる方も多いのではないでしょうか。
そこでこの章では、過去に高額落札された4つのイギリスコインを紹介いたします。
英コイン最高額!3億円のエドワード8世ソブリン金貨
最初に紹介させていただくのは、先ほども登場した「エドワード8世の5ポンドソブリン金貨」です。
落札額は約3.1億円と、2022年7月時点ではイギリスコインの過去最高額とされています。
当金貨がこれほどまでの大記録を打ち出した理由として、「エドワード8世の在位期間が短く、王を描いたコインがほとんど発行されなかった」という点が挙げられます。
エドワード8世は1936年にイギリス国王として即位しましたが、離婚歴のあるアメリカ人女性、ウォリス・シンプソン夫人との結婚を選択したため、即位からわずか10か月という短さで戴冠式を待たずして退位してしまいました。
そのため、王を描いたコインは公には発行されなかったものの、翌年の1月にロイヤルミントが関係者のみの贈答用ソブリン金貨セットを5組限定で製造していたことが判明。
この幻のコインセット5点のうちの一つは、現イギリス国王エリザベス2世の所有となり、あとの3点はそれぞれ大英博物館、ロイヤルミント博物館、タイラント・コレクションの所蔵であることが知られています。
そして最後の1枚のみが市場に流通し、2021年10月のMDCモナコ・オークションにて約3.1億円で落札されました。
エドワード8世を描いたオリジナルのコインは、現在ではほぼ入手が不可能とされています。
そのため20世紀後半以降に発行された復刻貨の人気も同様に高く、銀製やアルミ製であっても数万円~数十万円、金製であればその数倍以上で取引されることも珍しくありません。
ヴィクトリア女王の1839年ウナ&ライオン5ポンド金貨
弊社所蔵のウナ&ライオン金貨
「世界で最も美しい金貨」の異名を持つイギリスコインがあります。
それは、ヴィクトリア女王の治世下である1839年に発行された「ウナ&ライオン5ポンド金貨」です。
世界一と言われるデザイナー、ウィリアム・ワイオンの卓越した技能によって生み出された当5ポンド金貨は、1839年のヴィクトリア女王の在位3周年の年に発行されました。
表面に描かれているのは、女王のポートレートの中でも最も繊細で美しいと言われる、若きヴィクトリア女王の肖像。
そして裏面には、このコインの名前の由来でもある、16世紀エドマンド・スペンサーの叙情詩「妖精の女王」に登場し、「真理」を意味するウナと、強さの象徴でありイギリスを表すライオンが描かれています。
ヴィクトリア女王を擬人化したウナが強きライオンを導いているこのデザインは、女王が大英帝国を繁栄へと導いていた19世紀当時のイギリスを見事に表現しています。
1839年に発行されたこの「ウナ&ライオン5ポンド金貨」は、イギリスコインの中でも特に高額で取引されるコインの一つで、これまでに最も高額で落札された際の落札額は約1.7億円です。
その美しいデザインと価値の高さから、イギリスコインのコレクターであれば誰もが一度は憧れる、まさに垂涎の逸品と言えるでしょう。
3年間で約6倍の値上がり!1847年ゴチッククラウン
弊社所蔵のゴチッククラウン銀貨
「ウナ&ライオン」と同じくヴィクトリア女王の治世下に発行された「ゴチッククラウン」。
当時としては画期的なゴチック様式のデザインが施されたクラウン貨であったことから、このような名前で親しまれるようになりました。
そのファンの多さから、海外のオークションでも頻繁に出品される当コインですが、2022年1月にヘリテージオークションに登場した際は、約1660万円(手数料・輸入税込)で落札され、過去3年間で約6倍もの値上がりを記録しました。
この人気の高さはオリジナル版コインに留まらず、2021年から2022年にかけてロイヤルミントから発行された復刻版コインは、弊社においても非常に多くのご注文を頂戴しております。
1億円超えで落札!ヘンリー7世のソブリン金貨
1489年のイングランド国王ヘンリー7世の命によって誕生したソブリン金貨。
現在、モダンコインとして発行されている「ソブリン金貨」は、裏面に聖ジョージの竜退治の図柄がデザインされたものが主流ですが、この「世界初のソブリン金貨」には王座に佇むヘンリー7世の肖像と、ヨーク家とランカスター家の象徴である薔薇の紋様(通称「ダブルローズ」)が描かれていました。
15世紀に存在していた金貨の中では最もサイズが大きく、額面金額の高かったこのコインは、ヨーク家とランカスター家の権力闘争である「薔薇戦争」が集結したばかりの、当時のイギリスの様子をありのままに伝える貴重な資料として、今もなお高い価値を有しています。
ヘンリー7世の治世下で発行されたソブリン金貨には4タイプの存在が知られていますが、「タイプ1」はわずか1枚しか現存せず、大英博物館に所蔵されています。
「タイプ2」は4枚の現存が確認されていますが、そのうち2枚は博物館に所蔵され、残りの2枚のみが一般に流通しています。
この「タイプ2」のうちの1枚が2022年にオークションに登場した際は、その希少性の高さからなんと1億円以上で落札され、イギリスコイン史上に新たな記録を残しました。
イギリスコインを売却する3つのおすすめの方法
イギリスコインがオークションで人気の理由を紹介させて頂いたところで、この章では、おすすめの売却方法を3つ解説致します。
これから購入される方や、既に複数のコインを収集されている方にとって、出口戦略の参考になれば幸いです。
方法1.コイン専門のショップで委託販売をする
コインを売却する際は、実店舗を構えるショップで委託販売をするのがおすすめです。
なぜなら、買い手側の立場になってみると、オンライン上でしか販売していないショップよりも、実物を手に取って確認できるところの方が安心して購入できるため、売却に繋がりやすいというメリットがあるからです。
プロのディーラーと直接話ができるショップであれば、コインに関する質問や相談にも応じてもらえることでしょう。
弊社ショールーム(店舗)では、
・コインの購入
・コインの売却
・コイン収集の始め方
・コイン投資の方法
・コインの鑑定代行
・コインの販売代行
・オークション代理入札
など、コインに関することなら何でもご相談いただけます。
また、弊社では初めての方にも分かりやすい、約30分程度のセミナーも随時開催しておりますので、ぜひとも併せてご利用くださいませ。
方法2.オークションに出品する
イギリスコインを売却する2つ目の方法として、オークションへの出品が挙げられます。
近年では、日本のオークションハウスで開催されるコイン・オークションの他に、オンライン上で出品・落札ができる「ヤフオク!」を利用するコレクターも目立ちます。
また、円安の時期であれば海外オークションに出品し、現地通貨で売却した後に高レートで日本円に換金するという方法もあります。
コインショップで委託販売する場合と比較し、オークションでは落札価格が予想できないことから、元本割れのリスクがあるなどのデメリットがありますが、人気のコインであれば売り手の予想よりも高い価格で落札される可能性もあります。
弊社コインパレスでは、業界最安値水準の手数料にて海外オークションへの出品代行も承っておりますので、お気軽にお問い合わせくださいませ。
方法3.コイン専門の売買サイトで販売する
コインの売却と言えば、これまでコインショップでの委託販売やオークションへの出品が主流でしたが、取引形態が多様化した現代では、ユーザー同士で自由にコインを売買できるサイトを利用することもできます。
このようなサイトのメリットとして、売り手が24時間好きなタイミングで自由に価格を設定できるという点が挙げられます。
弊社コインパレスでは、お客様同士で自由にコインを売買できる便利なアプリ、「Coin Plaza(コインプラザ)」も運営しております。
価格の設定から商品説明まで、お好きなようにカスタマイズいただけるだけでなく、商品の写真撮影から商品情報の登録まで、全て専門のスタッフにお任せいただけます。
まとめ:イギリスコインの価値を知って収集に活かしましょう
イギリスコインには、国や王室そのものの知名度が高いことや、価格に伸びしろがあるなどの魅力があります。
コインの購入や売却等に関してご不明な点などがございましたら、お気軽に弊社コインパレスまでお問い合わせくださいませ。