HOME > アンティークコイン > アメリカ 1807 リバティ キャップドバスト 5ドル金貨 NGC AU DETAILS
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一般価格:913,000 円(税込)
会員価格: 830,000 円(税込)アメリカ合衆国の過去200有余年を回顧する記念碑的な名貨
18世紀末のアメリカ合衆国造幣局は良質な貨幣を鋳造する上で多くの問題を抱えていました。造幣機器には欠陥が見られ、金型を製造するための金属の入手は困難を極め、少なくとも1816年までは人力と馬力のみに頼らざるを得ない状況で、蒸気による発動も開発されていませんでした。しかし最も深刻な問題は経験豊富な人材の確保で、とりわけコインデザインの分野においてそれは顕著でした。そして1790年になりますと、合衆国秘書官のトマス・ジェファーソンはヨーロッパの諸都市で活躍する有能な芸術家たちを合衆国に招聘することを試みました。コインデザインの分野が当時のヨーロッパでは芸術の域にまで高められていた感があったからです。ほぼ同じころにはフィラデルフィアの新しい造幣局の開局が現実のものとなりつつありましたが、そこでも才能豊かな彫刻家の発見が喫緊の課題でした。アメリカの貨幣界によっては非常に幸運なことでしたが、19世紀初頭のヨーロッパがナポレオン戦争によって混迷を極めていたころ、戦火を逃れて多くの才能豊かな芸術家がアメリカに押し寄せて来ました。ヨーロッパからの移民の一人、ジョン・ライヒもまたドイツ出身の腕のいい彫刻家でした。彼の才能は1801年までにはフィラデルフィア全域で知られるようになり、その名声は合衆国大統領トマス・ジェファーソンの耳に届きました。今回ご紹介させていただく作品は、ジョン・ライヒの生涯最高の傑作に数えられる「キャップト・バスト」5ドル金貨で、表面にはフリジア帽をかぶった自由の女神が描かれていることが最大の特徴です。これは1807年以降のアメリカ・ドルのために制作されたデザインとしては最も長い人気を誇るものの一つであり、アメリカ貨幣デザインの最高傑作でもあります。女神の周囲の13の小さな星がその当時の植民地諸州を象徴しています。自由を意味するフリジア帽の歴史は古く、古代ローマ時代にさかのぼります。帝国の奴隷たちがその立場から解放された証として被っていたとされるのがこの帽子で、18世紀以降のフランス、特にフランス革命時には隷属からの解放を意味するものとして絵画などでも度々描写されていました。そして裏面には、アメリカ合衆国の自由主義を象徴する気高いイーグルが描かれています。羽を広げて天空を飛翔するイーグルの姿は、多民族国家として多くの人種を擁するアメリカのような真に偉大な国家を象徴するに相応しいものです。裏面の標語「E Pluribus Unum」は「多数から個へ」という意味ですが、同国の建国の精神として、これまでにもコインデザインに挿入されることが多かったものです。コインの表裏に国家の精神を表出する当コインは、民主主義国家として成長を遂げたアメリカ合衆国の過去200有余年を回顧する記念碑的な意匠を掲げる傑作です。
品番 4840 鑑定番号 6862518012
現在のNGC鑑定数はここをクリック下さい価格 一般価格:913,000 円(税込)
会員価格: 830,000 円(税込)
グレード数 AU Details 最大発行数 51605 重量 約8.75 g 直径 約25.0 mm 品位 約91.7%Au(K22) 表面 リバティ キャップドバスト 裏側 イーグル 発送元 日本国内から発送