HOME > アンティークコイン > ペルー 1831-L.MM. リバティ 8レアル銀貨 PCGS AU53 KM-142.3
-
一般価格:63,800 円(税込)
会員価格: 58,000 円(税込)ペルーならではのリバティが味わい深い8レアル銀貨南アメリカ大陸西部に南北に延びるペルー共和国のアンティーク銀貨の登場
リマを首都とするペルー共和国は、南アメリカ大陸西部に位置する共和制国家として知られています。北にコロンビア、北西にエクアドル、東にブラジル、南東にボリビア、南にチリと国境を接し、西は太平洋に面しています。紀元前から多くの文明が興隆し、16世紀にスペインによる統治が開始されるまでは当時世界最大の面積を保有していたインカ帝国の中心地として繁栄を謳歌していました。その歴史はコロンブスによるアメリカ大陸発見前と発見後に二分されることが一般的です。紀元前3000年から2500年頃にかけてノルテ・チコ文明が興り、石造建築を主体とするカラル遺跡が現れます。また紀元前1000年から紀元前200年頃になりますと、アンデス山脈全域に野生動物を神格化したチャンビン文化が繁栄期を迎えます。15世紀になり、南部の山岳地帯が1436年に即位したケチュア人の王パチャクテクによって軍事的に統合されたことを契機として、インカ帝国を構成するペルー、および周辺のアンデス地域は統合されます。その後、1572年にスペイン人の支配から逃れていた最後の皇帝トゥパク・アマルーが捕らえられて処刑され、インカ帝国はその悠久の歴史の幕を閉じます。そしてスペイン当時時代を迎えるペルーですが、その最初期の頃にそれまでペルーの首都であった高山地帯のクスコから現在の首都であるリマに遷都され、それと同時に宗主国スペインによる金銀などの自然鉱物の採掘が活発化します。18世紀末から19世紀初頭にかけてのフランス革命以来のヨーロッパでの政情不安定から起こったナポレオン戦争による混乱は、スペイン支配下のペルーにも間接的な影響を及ぼしました。1836年、ボリビアのアンドレス・デ・サンタ・クルス大統領によってペルーは完全に征服され、南北ペルーに分断されます。しかし、1845年にラモン・カスティーリャが政権に就くと、その強権によって政治は安定し、軍隊の整備も進みます。20世紀の太平洋戦争後、ペルーは債務不履行に近い経済状況からアメリカやイギリスによる経済支配を余儀なくされますが、同時にそれまでには全く顧みられることのなかったペルー独自の民族性や文化が着目されるきっかけとなります。今回ご紹介させていただくのは、1831年にペルー造幣局によって発行された8レアル銀貨の逸品です。豊富な鉱物資源の採掘によって数世紀前から注目を集めていたペルーですが、当コインはそれを証明する美しくも歴史的な一枚です。デザインの秀逸性も特筆に値し、インカ文明からスペイン統治時代の折衷文化に至る多彩な文化的背景を垣間見る思いがします。コイン表面には、アメリカコインでもおなじみのリバティ=自由の女神が描かれています。アメリカのそれとは大分印象が異なり、南米国家ペルーならではの素朴な美しさが観るものを引き付けます。またリバティならではの属性も盛り込まれており、手荷物ポールの先端部分には自由の象徴とされるフリギア帽が掲げられています。19世紀初頭に興隆期を迎えた主要な芸術様式である新古典様式を象徴するこの小さな帽子は、古代ギリシャ・ローマに由来する長い歴史を有するものです。そしてコイン裏面には盾形の背景の中にペルーを象徴する動物アルパカや植物の意匠が挿入されており、農業立国ペルーが過去数世紀にわたって歩んできた道程を想起させます。かつて世界最大の文明の一つに数えられていたインカ文明の中心地であったペルーを象徴する美しい19世紀アンティークコインの魅力を心ゆくまでご堪能ください。
品番 2843 鑑定番号 46137484
現在のPCGS鑑定数はここをクリック下さい価格 一般価格:63,800 円(税込)
会員価格: 58,000 円(税込)
グレード数 AU53 重量 約27.07 g 直径 約38 mm 品位 約90.3%Ag 表面 スタンディング リバティ 裏側 ペルー国章 発送元 日本国内から発送