HOME > モダンコイン > アフガニスタン 1339(1960) ムハンマド・ザーヒル・シャー 8グラム 金貨 PCGS SP62 KM-952
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一般価格:385,000 円(税込)
会員価格: 350,000 円(税込)アフガニスタン最後の国王ムハンマド・ザーヒル・シャーの栄光の治世を偲ばせる美しい金貨
アフガニスタン王国最後の国王ムハンマド・ザーヒル・シャー(在位:1933年11月8日ー1973年7月17日)の波乱の生涯は現代史において半ば伝説化しています。バーラクザイ朝の中興の祖であるムハンマド・ナーディル・シャー国王の息子として誕生します。青年期にはフランスに留学し、パリのリセ卒業後、パスツール研究所とモンペリエ大学で研究を重ねます。その後、祖国に帰国し、アフガニスタン陸軍の歩兵士官学校に入学します。そして1931年にはホマイラ妃と華燭の典を挙げます。1933年11月に父王が暗殺されたことにより即位したザーヒル・シャーは、その後40年間の長期治世を敷きます。1939年9月に開戦した第二次世界大戦時には国王自らが国家の指揮を執ることもありました。とりわけドイツやイタリアなどの枢軸国のみならず交戦中のすべての国に滞在していた外交官以外の民間人を国外退去させることによって救出したことはその治世下における最大の功績の一つとして今日まで記憶されています。ザーヒル・シャー統治下のアフガニスタンは、地理的には英領インドやソ連、中華民国に挟まれた中央アジア国家として、日本、ドイツ、イタリアからなる枢軸国、またイギリス、アメリカ、ソ連、中華民国からなる連合国のどちらの味方でもない中立国として1945年9月の終戦まで機能していました。1953年から従兄弟のムハンマド・ダーウードが首相の座にありましたが、その急進的な改革はアフガニスタン世論の反発を招いたため国王によって解任されます。1960年代には立憲君主制を導入し、出版や政党の設立の自由を認めるなど民主化路線を行いながらも、冷戦下における東西のバランスを取った外交を行うなどの政治的な成果を収めます。1973年に目の手術と腰痛の治療のためにイタリア・ローマに滞在中にダーウード元首相によるクーデターが勃発し、8月24日に王位を剝奪された後そのままイタリアへの亡命を余儀なくされます。このクーデターによって母国アフガニスタンは共和制に移行しますが、その後も王党派の支持を集めたことはザーヒル・シャーの君主としての高い評価を物語っているといえます。今回ご紹介させていただくコインは、ムハンマド・ザーヒル・シャーが立憲君主制を導入した最初の年1960年に発行された8グラム金貨です。コイン表面にはザーヒル・シャーのトゥグラが刻まれています。トゥグラとはオスマントルコ帝国のサルタンが所有していたモノグラム上の書体のことで、その後イスラム諸国の支配者の間で広まり、用いられるようになりました。君主もしくは所有者一代限りによって用いられるものとされ、日本の花押や古代エジプトのカルトゥーシュ、またイギリスのロイヤルサイファとの共通点が多く見られます。コイン裏面にはザーヒル・シャーの長期在位を彩る数々のモチーフを組み合わせた複雑な意匠が見られます。下部には一対の角笛が描かれておりその中央には馬が横たわっています。馬の上部には一対のイーグルが飛翔しており、アフガニスタン王位の象徴である中央の王冠を両側から支えています。またコイン表裏の碑文は全てアラビア文字で記されていることが当コインの特徴です。カブール造幣局がザーヒル・シャーのために特別に発行したこの美しい8グラム金貨は、国王から臣下に下賜される目的で制作されたと伝えられています。今は亡きアフガニスタンの王政時代を偲ばせる世にも美しいヴィンテージ金貨のご紹介です。
品番 6021 鑑定番号 45725783
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会員価格: 350,000 円(税込)
グレード数 SP62 最大発行数 200 重量 8 g 直径 約22.0 mm 品位 約90.0% Au 表面 ムハンマド・ザヒール・シャーのトゥグラ 裏側 角で囲まれた馬の上に日付を分けるワシ 発送元 日本国内から発送 最近チェックした商品