イギリス 2025 クイーンズビースト コンプリーター 英国王室の十大守護獣 銀の延べ板 10オンス シルバーバー 【1本】(ケース付き)

絶大な人気を誇る「クイーンズビースト・コンプリ―ター」の地金型バータイプの満を持しての登場

2017年の「イングランドのライオン」の解禁によって国際的な脚光を浴びた英国モダンコインの傑作シリーズ「クイーンズビースト」。全10種の紋章学上の動物たちは英国王室の守護獣として過去数百年間にわたって受け継がれてきた歴史的遺産でもあります。

この偉大なコレクションは、2022年9月に惜しまれつつ崩御された故エリザベス2世に因んで命名されましたが、歴代国王のみが所有することのできる王室の守護獣としてこれまで別格の扱いを受けてきました。現在の所有者は現国王チャールズ3世とされており、国王以外の王族であってもそれらの紋章を使用することが許可されることはないとのことです。

15世紀のイングランドに君臨したテューダー朝のヘンリー8世の時代までにこれらの大半は王室の所有となり、王によって正式に王室守護獣として認められたことから王をそれらの源流と見ることもできます。個々の動物が過去の王朝時代の国王か、あるいは国王の近親者が愛顧した紋章として関連付けられることが興味深い点です。

一例を挙げますと、「ハノーヴァーの白い馬」は、1714年に英国王として即位したジョージ1世の実家であるドイツのハノーファ―選帝侯家に代々伝わる由緒ある紋章でしたが、王の即位に際して英国王室にもたらされました。もう一つ例を挙げますと、「ウェールズの赤いドラゴン」は、元々ウェールズ王家の家紋として用いられていた動物でしたが、テューダー朝の始祖に当たるヘンリー7世の即位に際してイングランドの所有となった経緯がありました。歴代英国王の一人一人との結び付きが強いこれら10種の愛すべき動物たちですが、とりわけ20世紀から21世紀にかけて70年間にわたってイギリス連合王国の君主として王位にあったエリザベス2世との結びつきが印象的です。

1952年の父王ジョージ6世の崩御を受けて英国君主となった女王の戴冠式は翌1953年の6月2日のことでした。会場となったウェストミンスター寺院の入り口の両側にはこれら10種の動物を模った石像が設置されていました。それはまるで女王の戴冠式を見届けるかのように威厳に満ちた姿を見せ、女王にとっての一世一代の晴れ舞台に相応しいものでした。現在それらの一部はカナダのケベックの博物館に永久展示されており、訪問者の眼を楽しませているとのことです。

王室守護獣とゆかりの深いもう一人の英国王は間違いなくテューダー王朝の2代目君主ヘンリー8世でしょう。ロンドン郊外に今も存在するハンプトンコート宮殿は、王の時代の宮廷文化を今日に伝える貴重な文化遺産として知られていますが、正門に繋がる橋の欄干にはこれら10種の動物たちの石像が見られます。テューダー王家とそれ以前の歴代イングランド王家にまつわる動物たちは、時に宮殿の守護獣として、また時には国王の直接的な警護役として数百年間にわたって愛されてきました。

エリザベス2世の戴冠式から半世紀以上の歳月を経て、幾分忘れられた存在になりつつあった十大守護獣でしたが、2017年にロイヤルミントの采配によって再びコイン上にデザインとして蘇りました。またその完結編として発表された「コンプリ―ター」は、全10種を一枚に描くモダンコインの傑作として登場し、現在も高い人気と注目度を誇ります。その後も地金型コインバージョンの解禁によって一躍注目を集めた「コンプリ―ター」ですが、今回ご紹介させていただく地金型バータイプの作品は、地金型バーの最高傑作としてその将来性を大いに期待できるものです。地金型バーといいますと通常は長方形のものが主流ですが、当作品は正方形と、これもまた例外的で興味深く、今から将来的な展望が楽しみであるといえます。コインコレクターは元より、コインや地金型作品による投資の専門家に自信を持ってお勧めできる傑作の満を持しての登場となりました。