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クィーンズビースト

 

1000年にも渡り連綿と受け継がれるイギリス王室の歴史の中で、
数多くの神話の世界の生き物がコインに描かれてきました。
グリフィン、鷹、牛、エアリー、グレイハウンド、ドラゴン、ユニコーン、ライオン...

1953年の女王陛下の戴冠式よりずっと見守ってきた動物たちが、
デザイナー「ジョディ・クラーク」の手で、
「クィーンズ ビースト コレクション」として生まれ変わります。

クィーンズビースト

The Queen's Beasts 2021

英国王室の十大守護獣コンプリーター2021

10大英国王室守護獣を1枚のコインに描く豪華絢爛たる記念貨。
1953年6月2日の女王の戴冠式当日、会場であったウェストミンスター寺院のエントランスの左右を飾った十大守護獣の立像は、 一世一代の晴れ舞台である式の成功と女王の治世の安泰を願って建立されたものでした。式以降も英国王室の紋章に組み入れられ、公私にわたって宮廷での女王の身の回りを彩ってきました。
最も古いもので14世紀にさかのぼるこれらのシンボルは、英国王室が存続する限り国王の在位を守り続けることでしょう。

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White Greyhound of Richmond

リッチモンドの白いグレイハウンド-2021

王室の守護獣であり狩猟の友でもある「リッチモンドの白いグレイハウンド」は、歴代のリッチモンド伯爵位の保持者に受け継がれてきたこのシンボルで、ヘンリー七世の父エドモンド・テューダーに同伯爵位が叙爵された時に初めて紋章のデザインとして採用され、正式にテューダー家の象徴となりました。これは彼の息子である後のヘンリー七世に伝授されて以来、今日まで英国王室の紋章の一つとして代々伝えられています。

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White Lion of Mortimer

モーティマーのホワイトライオン-2020

「クイーンズ・ビースト・シリーズ」第1弾で紹介された「イングランドのライオン」とは異なり、「モーティマーのホワイト・ライオン」は王冠を被っていません。
白いライオンはリチャード三世とエドワード四世の祖母であったアン・ド・モーティマーの家系に由来し、アンによってエドワード四世に受け継がれ、英国王室にもたらされたことにより「モーティマーのホワイト・ライオン」と呼ばれるようになりました。

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White Horse

ハノーヴァーの白い馬-2020

18世紀初頭、イングランドの王位継承権を保有するハノーヴァー家のゲオルグはジョージ一世として即位します。この即位に際して英国王室にもたらされたのがこの由緒ある白馬の紋章です。
格式ある選帝侯家の血統を示すこのシンボルは、そのまま歴史ある英国王位の象徴となり、その後の大英帝国の繁栄を経て現在のウィンザー朝に受け継がれます。

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The Lion of Mortimer

イングランドのライオン-2017

「イングランドのライオン」は権力の象徴として、数百年に渡り英国王室により受け継がれて来ました。頭上に王冠を頂いていることから「イングランドの」と形容されるこのライオン像ですが、英国の守護獣として国を守り、その旺盛な力でもって国に秩序と平安をもたらすとされています。獰猛なイメージを持つライオンですが、「百獣の王」とも称されるように、自然界全ての動物の頂点と位置付けられていることから、古来至高の王権の象徴と目されて来ました。

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The Black Bull of Clarence

クラレンスの黒い雄牛-2018

「クラレンスの黒い雄牛」はヨーク朝華やかなりし頃にエドワード四世の英国王位継承に貢献した弟クラレンス公の名前に由来します。「クイーンズ・ビースト・シリーズ」が取り上げる動物の中でも最も英国的で、庶民的であると同時に英国の誇りと熱烈な愛国心を感じさせます。 特に雄牛は豊かさと繁栄のシンボルとして英国社会と共存して来た経緯があります。

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The Falcon of the Plantagenets

プランタジネット朝のファルコン-2019

中世イングランドにおいて隆盛を極めたプランタジネット朝は、その後に続くランカスター朝、ヨーク朝、そしてテューダー朝の始祖であり、英国史に名を残す名家として知られています。「クイーンズ・ビースト・シリーズ」第五弾は、かつてプタンタジネット朝のシンボルであったハヤブサに焦点を当てています。
王権の象徴としてのハヤブサが、プランタジネット朝からヨーク朝に受け継がれていた事実を暗示しています。

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The Yale of Beaufort

ビューフォートのイェール-2019

人間の想像力の限りを尽くして生み出されたこの架空の動物の表象は、あらゆる動物の特徴を備えており、万能の象徴として観るものの感性を刺激し続けています。紋章獣としてイェールが最初に取り上げられたのは中世ヨーロッパで、紋章学界においてその複雑な形態が好まれ、定番化した経緯があります。
イェールは彼の紋章の一部として組み入れられ、以来英国王室を象徴する動物として特別視されるようになります。

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The Unicorn of Scotland

誇り高き聖獣ユニコーン-2017

伝説上の動物ユニコーンは12世紀にスコットランド王家の象徴として採用され、以降同国のシンボルとして愛され続けてきました。
美しくも力強い聖獣ユニコーンを描く当金貨は、かつてのスコットランド王家の威厳と誇りを現代に伝える文化遺産です。1707年にスコットランドがイングランド連合王国に統合された後も、ユニコーンは同国の象徴としてかつての栄華を物語っています。

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The Red Dragon of Wales

レッドドラゴン-2018

「ウェールズの赤いドラゴン」を英国王室の象徴として最初に採用したのはテューダー朝の初代国王ヘンリー七世でした。彼は自らの王権を正当化するためにアーサー王の伝説と自らの出自を関連付けると同時に、ウェールズ公家と自身との繋がりを最大限利用しようと考えました。赤竜はかつてアーサー王の象徴であり、ウェールズの象徴としてのみではなく、派生してイングランドの象徴の一部にもなった経緯があります。

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The Griffin of Edward III

エドワード三世のグリフィン-2021

グリフィン(グリフォンとも呼ばれています)は中世イングランドに栄えたプランタジネット朝の王、エドワード三世(1312-1377)の治世下に王室の紋章として採用された大変由緒ある表象です。架空の動物であるグリフィンは、至高の存在である英国王の万能を示す優れた動物と目され続け、エドワード三世による愛顧を経た後、各王朝時代の栄光のシンボルとして歴代国王の紋章を彩って来ました。

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