イギリス 2025 チャールズ3世 ブリタニア 2ポンド 1オンス 銀貨 【1枚】 (コインケース付き)

未来を明るく照らし出す安心と信頼の実物資産としての2025年度版ブリタニア地金型銀貨

擬人化されたイギリスそのものと表現される女神ブリタニア。現在のグレートブリテン島が未だ古代ローマの属領であった紀元3世紀頃にローマ人たちが想像力を駆使して生み出したこの女神像には、偶然にも島と同じ名前「ブリタニア」が与えられました。世界史上においてはドイツのゲルマニアやフランスのマリアンヌなどのように、国家を象徴する表象としての女神像が幾つか存在しますが、ブリタニアも例外ではなく、グレートブリテン島の守護神として今日まで代々受け継がれてきました。古代ローマ帝国の流通貨に描かれていたブリタニアですが、イギリスコイン上に姿を見せるのはずっと後の17世紀のことでした。紀元5世紀ごろから衰退期に入っていたローマ帝国に代わって島を支配したアングロサクソン人たちの時代になりますと、数多くのイギリス独自の個性的なコインが産み出されるようになりますが、コイン上にブリタニアの姿は見られませんでした。そして中世期には再び古代の伝承の一部としてのブリタニアが紹介され、まず文芸界において脚光を浴びるようになります。エリザベス1世統治下の16世紀のイングランドでは、海運国家として繁栄を極めた同国の象徴として再び復権を果たしたブリタニアでした。そして1660年に王政復古を成し遂げたチャールズ2世の時代が始まります。1672年に発行されたファージング銅貨上にブリタニア像が描かれることになり、英国貨幣史上での華々しいデビューを飾ります。その後、全世界を股にかけての繁栄を謳歌し、海外領土を拡大し続けたイギリスにとって、ブリタニアほどに国家を象徴するに相応しい表象はなかったことでしょう。コインの世界でも数多くの名作が創造されましたが、とりわけ歴代国王の治世を代表するコインの裏面にブリタニアが描かれることが多かったようです。両手に三又の槍「トライデント」と連合王国の国旗の盾を有するこの威風堂々たる戦闘の女神は、第二次世界大戦後に新生連合王国として生まれ変わった過去の大英帝国の化身としての役割を果たすことになります。1987年に初登場となるブリタニア地金型金貨は、その後の地金型作品のスタンダードとしての地位を確立し、21世紀の今日における最も信頼度の高い実物資産の一つとして重用されています。カナダ造幣局の「メープルリーフ」やオーストリア造幣局の「ウィーンフィル」と並んで地金型コインの最高傑作の一つとされる王立造幣局によるブリタニア地金型シリーズのためのデザインは、あらゆるコインデザインの最高傑作としての知名度を誇る作品でもあります。ロイヤルミントの名デザイナー、フィリップ・ネイザンによる古典的な意匠は、毎年発行されるブリタニア地金型コインの裏面を過去30年以上に渡って輝かせてきました。今回ご紹介させていただくのは2025年度版ブリタニア地金型銀貨です。金貨と同じデザインですが、波打ち際に佇むあの永遠のブリタニア像が、白銀の輝きと共に芸術性豊かに再現されています。実物資産としての将来性が何よりの地金型作品ですが、英国の化身ブリタニアを描く当地金型銀貨がコレクターの様々なニーズに応え、前途洋々たる未来を明るく照らし出すことでしょう。