アメリカ サン・ゴーダン 1オンス 銅メダル 【1枚】 (コインケース付き)

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アメリカ合衆国造幣局が威信を賭けて再現した古典デザインの初メダル化

1907年から26年間の長きにわたってアメリカ合衆国造幣局が発行していた20ドル金貨の表面を飾った伝説の自由の女神像「セント・ゴーデンズ・リバティ」。デザイナーであったオーガスタス・セント・ゴーデンズ（1848ー1907）の名に因んで命名されたこの優れた意匠は、アメリカ貨幣界が生んだ最高傑作の一つに数えられます。さかのぼること初発行の3年前、当時の合衆国大統領であったセオドア・ルーズベルトがアメリカが発行する流通貨を含む全てのコインを一新する案を抱いていたことから始まります。それは単なる一新ではなく、新しいデザインによってアメリカ貨幣界そのものを世界に通用するレベルに引き上げることが主な目的でした。ルーズベルトの意を汲んで誕生したのがこのセント・ゴーデンズ・リバティでした。過去にアメリカが発表したコインデザインの中でも最も美しいとされるこの作品には自由主義国家アメリカの精神性が反映されており、カリスマ的な呪縛力を特徴とします。ルーズベルトが見抜いていた通り、セント・ゴーデンズの才能はこの作品において十全に発揮され、20世紀初頭のコインデザインの最高傑作としての名声に恥じない優れた出来栄えを誇りました。しかし、作者のセント・ゴーデンズ自身は、ルーズベルトの依頼にもかかわらず、当作品の制作にはあまり乗り気ではなかったようで、完成するまでには時間を要したため大幅な遅延が生じたとのことです。合衆国造幣局や同造幣局の主任彫刻師であったチャールズ・E・バーバーとの共同作業に困惑していたことなどがその主な理由として挙げられます。また、制作当時のセント・ゴーデンズの病状の悪化も主な理由でしたが、コインとしてリリースされる1907年には周囲に惜しまれつつこの世を去ります。そして残された数種類のデッサンを基に誕生したのが、この歴史的な傑作です。その芸術品としての完成度の高さと立体性ゆえにコイン上に再現することは至難の業とされ、セント・ゴーデンズ亡き後にあらゆる角度から試行錯誤が繰り返されたものの、1933年の最終発行までにオリジナル作品の精妙な美しさを完璧に再現するには至らなかったようです。三次元的な立体性を特徴とする同作品のオリジナルでしたが、デザインの浮彫を薄くすることによってレベルの高い仕上げを試みたこともありましたが、この試みによって事態が打開されることは無かったようです。20世紀初頭のアメリカ合衆国造幣局のコイン製造技術の極限をもってしても太刀打ちできなかったとされるセント・ゴーデンズ・リバティの品質向上でしたが、21世紀の最新コイン製造技術の恩恵により、同作品の新たな方向性を見出すことが遂に可能となりました。アメリカ合衆国を代表するプライベート・ミントの一つとして知られるゴールデン・ステート・ミントの新作として発表される当銅メダルは、オリジナルの精妙な美しさはそのままに、メダルならではの立体性を活かして忠実に制作された完成度の高い作品です。表面のリバティの姿は、もはやアメリカコインデザインの古典と呼んでも過言ではない正面向きの優美なリバティが描かれています。リバティの両手には、世界を照らし出す灯火と自由を象徴する若木の枝が見られ、アメリカ国家の精神性を如実に表現しています。そしてメダル裏面には、アメリカの国旗星条旗を想起させる星やバナーが描かれた盾型の紋章を掲げる勇壮なイーグルの姿が刻まれています。オリジナルに描かれていたこれもセント・ゴーデンズによるイーグルとは異なるものではありますが、アメリカらしい勇壮なデザインが明るい未来を照らし出すことでしょう。表裏にアメリカをシンボライズする古典的な意匠を描く当メダルは、21世紀のアメリカ合衆国造幣局ならではの技術力と革新性を強くアピールする本物の実物資産として注目に値します。