HOME ＞ アンティークコイン ＞ 1536-1537 ヘンリー8世 ダブルローズ金貨 NGC MS64 S-2279
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一般価格：5,489,000 円(税込)
会員価格： 4,990,000 円(税込)テューダー朝の最盛期を築いたヘンリー8世が実現した38年間の長期在位
中世イングランドを舞台とする薔薇戦争の終結者として知られるテューダー朝の始祖ヘンリー7世。その2代目として王位を継承したヘンリー8世は、テューダー朝の黄金期を築き上げ、イングランドの政治・経済面における長期的な安泰を実現しました。
才能豊かな王
©ヘンリー8世が作曲した"Pastime with Good Company"の楽譜、1513年 ルネッサンス文化たけなわの15世紀後半に生を享けた王は、自身最高のルネッサンス人を自負していたと言われています。君主としての政務のかたわら、音楽や文学における才能を開花させた王は、自ら文章を著し、時には楽器を奏でて作曲をすることもあったとのことです。
王はまた芸術のパトロンとして多くの才能豊かな人物を後援・発掘し、クライストチャーチを始めとする高等教育機関の設立にも尽力しました。15世紀を通じて最高の教養人としてヨーロッパ全体にその名を轟かせていた王は、語学の才能にも優れ、フランス語やラテン語に習熟するのみならず、イタリア語も多少解していたことが記録に残っています。
父ヘンリー7世から受け継いだ強大な王権によって繁栄を極めていたヘンリー8世の治世下におけるイングランドですが、表面的な安定とは対照的にその政情は不安定で、誰よりも王自身がそれを敏感に感じていました。中世イングランドの混沌たる情勢を切り抜けるには、自身と同じく強力なカリスマ性を備えた支配者の存在が不可欠と考えた王は、男子の後継者の誕生を強く望んでいたと言われています。
©『Family of Henry VIII』 c 1545 左側 中央 右側：エドワード王子／ヘンリー8世／ジェーン・シーモア 最初の妻キャサリン・オブ・アラゴンは後の英国女王メアリー1世の実母として史上にその名を残していますが、男子の継嗣を生むことができなかったため王との離婚を余儀なくされました。カトリックの教義上、不可能とされていた離婚を断行した王は、カトリック世界との決別を公的に宣言し、国王至上法を新たに制定して自身を教会の最高位と位置付けました。これはイングランド国教会の権威の強化へと繋がり、その後、500年以上にもわたって同教会が英国における宗教上の支柱として存続したことは史実が物語っている通りです。
有力な後継者を得るために結婚と離婚を繰り返し、数人の王妃を死に追いやったことのみによって、歴史上でのヘンリー8世像は多分に歪曲されている感があり、少なくとも20世紀後半までは主に歴史家たちによる非常に偏った王の伝記が幅を利かせていたことも事実です。しかし母国英国に対する王の君主としての貢献は生前から高く評価されていたことは事実であり、国内的にはイングランド国教会の首長として英国における宗教界の発展に貢献したことや、国際的には英国の対外的優位を確立したことが特筆されて然りです。
身長182センチの堂々たる体躯を誇っていた生前の王は、狩猟や馬上競技等のスポーツを好み、各国大使が列席する国王謁見の儀に際しては時折、重厚な武具甲冑を纏って公衆の面前に姿を現すなど、偉丈夫としての自身の存在感を大いにアピールしていたようです。晩年は不摂生から肥満体質となり、馬上槍試合の際の落馬を原因とする致命的な負傷によって1547年に55歳の若さにて崩御します。38年間に及ぶ長期在位を実現した王の時代はテューダー朝の最盛期として、英国史上に大きな足跡を残しました。
ヘンリー8世と最愛の王妃ジェーン・シーモアの夫婦愛の結晶として意匠化された「ダブル・ローズ金貨」
16世紀を代表する教養人として歴史上に名を刻む名君ヘンリー8世に因む傑作アンティーク金貨のご紹介です。
表面
コイン表面中央には巨大な王冠が配されたダブルローズ（ランカスター家の赤薔薇とヨーク家の白薔薇を重ねたテューダー家特有の紋章で、「テューダーローズ」とも呼ばれています）が描かれています。その左には国王ヘンリー8世を暗示するイニシャルHが見られ、さらに右には最愛の王妃ジェーン・シーモアのラテン語名IoannaのイニシャルIが刻まれており、それぞれの上には小型の王冠が掲げられています。その周囲には「ヘンリー8世・棘の無い輝かしい薔薇」という意味の格調高いラテン語碑文が刻まれています。
ちなみに王妃ジェーン・シーモアはヘンリー8世の唯一の男子後継者であったエドワード6世の生母として知られている王族であり、王の出生時に産褥死した薄幸の女性としても歴史に名を留めています。
裏面
コイン裏面中央には四分割された盾形の紋章が掲げられており、イングランドを象徴する3頭のライオン、またフランスを象徴するフルール・ド・リスが確認できます。その左右には表面と同じく小型の王冠付きの国王夫妻のイニシャルが刻まれ、当金貨の見どころとなっています。その周囲にもラテン語による碑文が見られ、「神の恩寵によるイングランド、フランス国王、並びにアイルランド提督」という意味になります。英国の国威発揚に生涯を捧げた偉大なる国王ヘンリ8世と最愛の王妃ジェーン・シーモアの短期間ながらも幸せな夫婦愛を表現する当ダブル・ローズ金貨は、約500年の歳月を経てテューダー朝最盛期の重厚感溢れる様式美を現代に伝える16世紀英国アンティークコインの最高傑作です。
品番 3591 鑑定番号 
6342254003
現在のNGC鑑定数はここをクリック下さい価格 一般価格：5,489,000 円(税込)
会員価格： 4,990,000 円(税込)
グレード数 MS 64 重量 3.72 g 表面 ローズ・クラウン・イニシャル：hI 裏側 シールド・クラウン・イニシャル：hI 発送元 日本国内から発送 -
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