HOME ＞ アンティークコイン ＞ フランス 1936 第三共和政 ウィングヘッド 100フラン金貨 PCGS PR64CA Gad-1148
-
一般価格：1,320,000 円(税込)
会員価格： 1,200,000 円(税込)世紀末から20世紀初頭にわたる70年間もの激動の近代フランス史を見守った「第三共和政」
「フランス第三共和政」は、それまでのナポレオン3世による「第二帝政」に代わって普仏戦争中の1870年に樹立されたフランスの共和政体です。その初期の頃にはブルボン王朝の復権を掲げる勢力が圧倒的多数を占めていたものの、依然としてボナパルティスト（ナポレオン一族の支持者たち）と王党派（ブルボン家の復権を支持する一派）の激しい対立が見られました。しかし、結果的にはどちらの陣営も国王を擁立して王政を復古させるには至りませんでした。特に王党派が強硬に支持していたブルボン家出身のシャンボール伯アンリ（陣営内ではアンリ5世と呼ばれていました）が1883年に病没するや否や共和政容認が大多数となり、選挙の結果、第三共和政の樹立が現実のものとなります。フランスの「1875年憲法」の定めるところによる上院と下院からなる二院制を根幹として、7年の任期を持つフランス共和国大統領を元首とする新たな議院内閣制が制定されました。初期の第三共和制下では新たな植民地開拓が推進され、20世紀初頭までの間にインドシナ、マダガスカル、ポリネシア、そして西アフリカを含むアフリカ大陸における広大な領土を獲得しました。20世紀初頭のフランスにおける議会政治は、民主共和同盟によって運営されていましたが、体制が定着するに従い保守勢力となります。また第一次世界大戦後、特に1930年代以降は急進党を中心とした左派との政治的対立が激化します。第二次世界大戦の勃発によるナチス・ドイツによるフランス本土の占領が体制崩壊の決定打となり、ナチスに迎合する姿勢を見せたヴィシー政権の誕生によって70年間続いた「第三共和政」は遂に終焉を迎えます。
第三共和政の権威とフランスの輝かしい未来を象徴する「ウィング・ヘッド」が人気を誇る極め付きの100フラン金貨
今回ご紹介させていただく100フラン金貨は、70年間に及んだ第三共和政府による長期政権の最晩年を象徴する傑出した貨幣として知られているものです。その表面には、フランスでは古来、自由の象徴とされるフリジア帽をかぶった美しくも瑞々しい左向きの女神のポートレートが掲げられています。帽子には翼が付帯していますが、第三共和政下に発行されたコインならではの眼目として、自由主義国家フランスを象徴しています。裏面には、古来農業大国として、また中央ヨーロッパ随一の大国として各界において繁栄を極めたフランスの面目躍如とも言える華やかな意匠が繰り広げられています。太陽光を背景として、オリーブの若枝、麦の穂、樫の木が裏面全体を埋め尽くし、その上部には100フランの額面貨、また下部には1936年の発行年が明記されています。これらの力漲る優れたデザインを両面に掲げる当100フラン金貨ですが、1929年から1936年までの僅か7年間にのみ発行されていたに過ぎず、流通目的での発行ではなく資産としての金の備蓄用に考案され重用されていたいわゆる実物資産になります。とりわけ1935年度版と当コインの1936年度版の発行枚数が極端に少なく、今日、コインコレクターの間でその稀少性ゆえに珍重されているものです。この魅力が尽きない優れた意匠は、1930年から1958年までパリ造幣局に在籍した当時の主任彫刻師リュシアン・バゾール（1889－1974）畢生の大作として知られているものです。若き日にパリのエコール・デ・ボザール（国立美術学校）で彫刻を学び腕を磨いたバゾールは、造幣局での在任中にカンボジア・ベトナムを始めとするフランスの植民地各国で使用される通貨のためのデザインの数々を考案し、コイン彫刻家としての名声を高めます。自由・平等・博愛を国家的精神として掲げる今日のフランス共和国ですが、その原動力を今に伝える当コイン両面のデザインは、激動の近代史を駆け抜けた大国フランスの過去と本質を象徴するモダン・フランス・コインの理想形に違いありません。
品番 2796 鑑定番号 
81241544
現在のPCGS鑑定数はここをクリック下さい価格 一般価格：1,320,000 円(税込)
会員価格： 1,200,000 円(税込)
グレード数 PR64CAM 重量 約6.5ｇ 直径 約21mm 表面 ウィングヘッド 裏側 麦穂 発送元 日本国内から発送 -
)
)
)
)
)
)
)
)
)
)
)
)
