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1660-1662 チャールズ2世 ユナイト金貨 NGC AU53 S-3304

NGC鑑定付き

一般価格:4,950,000 円(税込)
会員価格: 4,500,000 円(税込)

共和政を打倒し王制を復活させた初志貫徹の王チャールズ2世

 

共和政の嵐が吹き荒ぶ17世紀中盤のイングランドにおいて、後の護国卿オリバー・クロムウェル率いる議会派は1649年、遂に国王チャールズ1世の公開処刑を断行します。常に王室を頂点として繁栄を謳歌し、歴史的な存在感を誇示して存続した英国の王政はここに一旦幕を下ろします。しかし数百年間継承され続けていた伝統の影響下にあった英国民が、それを完全に黙殺することは、こと英国においては本質的に不可能なことであったのかも知れません。クロムウェルの圧政に疲弊した国民は、徐々に王室と共に歩んだ栄光の過去を顧みるようになります。この機運に乗じて同盟国スコットランドの援軍の助力を得てイングランド上陸を果たした勇敢な人物こそは、亡き国王チャールズ1世の遺児にして皇太子であった後のチャールズ2世でした。カトリックを信奉したばかりに失脚の憂き目に遭った不遇の父王の遺志を受け継ぐチャールズ2世はクロムウェル亡き後のイングランドを制覇し、1660年には英国王座の奪還を成就します。そして同年中に議会を解散させ、翌1661年には晴れて戴冠式を迎え、英国は再び王室と栄光を分かち合う未来を選択する方向に導かれます。王政復古以降、25年間続いたチャールズ2世の治世は、周辺諸国との軋轢は免れ得なかったものの、共和政の平定によって国内情勢の安定を生み、英国史上稀にみる平和を謳歌した時代として記憶されています。王政復古を成し遂げた初志貫徹の王チャールズ2世の新しい治世は、英国貨幣史上における近世の夜明けでもありました。新国王は、前時代の主要な貨幣の継承は元より、ギニー貨を始めとする新貨幣の発行によって新時代の到来を強く印象付けようと試みました。因みに、ギニー貨の名称は、王の治世下において急成長を遂げた王国の植民地ギニアで産出された金を用いて鋳造されたことに由来します。またチャールズ2世の治世初期には、それまでコイン制作の主流を成していたハンマー打ちから機械打ちへの移行が図られたことから、この時期は英国貨幣史上における貨幣制作の一大変革期として重要な意義を有します。

 

ステュアート朝の創設者ジェームズ1世の治世が生んだユナイト貨

 

英国におけるルネッサンス史の黄金期に女王として君臨したエリザベス1世の崩御と共に断絶したテューダー朝は、次期国王をスコットランド王家に求めた結果、スコットランド国王ジェームズ6世が新英国王ジェームズ1世として即位することになります。ヘンリー7世の治世下に誕生したソブリン金貨は英国王の尊厳を余すところなく示す法定金貨として、その後ヘンリー8世、エドワード6世、メアリー1世、そしてエリザベス1世の治世へと受け継がれ、ジェームズ1世の即位後も王の権威を象徴する表象として長い生命を保つはずでした。しかし新国王ジェームズ1世はイングランドとスコットランドの同盟の強化を重要視し、これを祈念する目的で新貨幣の発行に踏み切りました。その結果生み出されたのが王の治世を代表する貨幣として知られるユナイト金貨です。ジョームズ1世の治世下における貨幣鋳造の第2期(1604年―1619年)に誕生したユナイト金貨は、第3期に新しいローレル金貨が発行されるようになった後もソブリン金貨の代用品として英国貨幣の頂点に君臨し続けます。そしてチャールズ1世から共和政の世を経て、チャールズ2世の治世へと継承され、英国王位を象徴する正統的貨幣としての存在感を改めて歴史上に誇示します。今回ご紹介させて頂く作品は、王政復古の立役者チャールズ2世の治世の最初期に発行された歴史的なユナイト金貨です。表面にはローマ帝国時代以降、勝利者の象徴としてコイン上にたびたび描かれて来た月桂冠を戴くチャールズ2世の威風堂々たる左向きの肖像が描かれています。ポートレートの周囲にはラテン語による「神の恩寵によるグレートブリテン、フランス、およびアイルランドの国王チャールズ2世」を意味する厳かな碑文が刻まれており、また肖像の背後には1ユナイト20シリングの貨幣価値を示す2つのXが見られます。裏面にはジェームズ1世の治世から脈々と受け継がれていた王冠を配する国章の盾の紋章が中央で堂々たる偉容を誇り、その左右にはチャールズ2世のイニシャルであるCとRが印象深く刻まれています。そして裏面の、これもラテン語の碑文は、歴史上初のユナイト金貨の発行以来継続的に用いられていた一般的な文言で「和合による王国の繁栄」という意味を持ち、イングランドとスコットランドの恒久的な同盟関係を暗示しています。この金貨はコイン発行が完全に機械打ちへと移行する1663年より前の1660年から62年の間に発行されたものですが、チャールズ2世時代のユナイト金貨の製造は全てこの時期に集中しており、ハンマー打ちコインにしか見られない独特の風合いを特徴とする数々の秀作を生み出しました。

 

稀代のコレクター、トス・H・ローの夢と情熱が育んだ秀逸なコインコレクションからの珠玉の逸品

 

ワールド・コインの秀逸なコレクションで有名なトス・H・ローは、20世紀から21世紀にかけてのアメリカを代表する伝説的なコイン収集家として知られている人物です。とりわけ英国アンティーク金貨をこよなく愛し、それらのコインのディスプレイにかけては右に出る者の無かったローですが、2001年にその一部をオークションに出品することを決心したものの、最も歴史的で希少価値の高い英国金貨のみは決して手放さなかったと言われています。ローの審美眼を高く評価する友人たちはそのコレクションをして「西半球で最も広範囲にわたり、完成されたコイン・コレクションの一つ」と讃辞を惜しみませんでした。しかし、その膨大なコレクションは実際には西半球どころか地上最大級の全容を誇るもので、それを凌駕するものとしては大英博物館の所蔵品と2008年に競売に掛けられた「ミレニア・コレクション」のみが挙げられるに過ぎません。コレクションの一部である450枚もの貴重なコインを手放すことになった2001年までの11年間のあいだに、ローのコレクションはアメリカ貨幣学協会の「ベスト・イン・ショー」と呼ばれる栄誉を5回にわたって受賞し、称賛の嵐を巻き起こします。ローが88歳で天寿を全うしてからはや16年が経過しましたが、その間にも世界に散逸したかつてのロー・コレクションの名品の数々は世界に名だたるオークションに出品され、記録的な落札値を更新していました。今回ご紹介させていただく1660年代初頭、チャールズ2世の治世下に制作されたハンマー打ちによるユナイト金貨もまた、過去のロー・コレクションの栄華を世に伝える英国貨幣史上屈指の極品として知られているものです。ハンドメイドならではのぬくもりを感じさせるこのコインは、素材としてのゴールドの質感を最大限生かした繊細華麗なデザインを特徴としています。350年以上前に制作されたとはとても信じられないほどアンティークコインとしては例外的なコンディションの良さを誇る当ユナイト金貨ですが、共和政の混乱の後に英国にもたらされた空前の繁栄と平和をシンボライズすると同時に、英国貨幣に人生を捧げた一世一代のコレクターの壮大なる夢と情熱を表裏に刻む感動的な傑作です。

品番 1846
鑑定番号 6320331002
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価格

一般価格:4,950,000 円(税込)

会員価格: 4,500,000 円(税込)

グレード数 AU 53
重量 8.93 g
直径 約34 mm
表面 チャールズ2世肖像
裏側 盾の紋章
発送元 日本国内から発送。
一般価格: 4,950,000 円(税込)
会員価格: 4,500,000 円(税込)

在庫有り

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