image

HOMEアンティークコイン > 1430-1431 ヘンリー6世 4ペンス銀貨 NGC AU53 S-1859

1430-1431 ヘンリー6世 4ペンス銀貨 NGC AU53 S-1859

NGC鑑定付き

一般価格:174,900 円(税込)
会員価格: 159,000 円(税込)

  • アンティークコインs1:2471 1430-1431 ヘンリー6世 4ペンス銀貨 NGC AU53 S-1859
  • アンティークコインs2:2471 1430-1431 ヘンリー6世 4ペンス銀貨 NGC AU53 S-1859
  • アンティークコインs3:2471 1430-1431 ヘンリー6世 4ペンス銀貨 NGC AU53 S-1859
  • アンティークコインs4:2471 1430-1431 ヘンリー6世 4ペンス銀貨 NGC AU53 S-1859
  • アンティークコインs5:2471 1430-1431 ヘンリー6世 4ペンス銀貨 NGC AU53 S-1859
  • アンティークコインs6:2471 1430-1431 ヘンリー6世 4ペンス銀貨 NGC AU53 S-1859
  • アンティークコインs7:2471 1430-1431 ヘンリー6世 4ペンス銀貨 NGC AU53 S-1859
  • アンティークコインs8:2471 1430-1431 ヘンリー6世 4ペンス銀貨 NGC AU53 S-1859
  • アンティークコインs9:2471 1430-1431 ヘンリー6世 4ペンス銀貨 NGC AU53 S-1859
  • アンティークコインs10:2471 1430-1431 ヘンリー6世 4ペンス銀貨 NGC AU53 S-1859
  • アンティークコインs11:2471 1430-1431 ヘンリー6世 4ペンス銀貨 NGC AU53 S-1859
  • アンティークコインs12:2471 1430-1431 ヘンリー6世 4ペンス銀貨 NGC AU53 S-1859
  • アンティークコインs13:2471 1430-1431 ヘンリー6世 4ペンス銀貨 NGC AU53 S-1859

百年戦争から薔薇戦争へと至るイングランドの動乱期に君臨した悲劇の幼君ヘンリー6世

 

時の英国王ヘンリー5世とフランス王シャルル6世の娘キャサリン・オブ・ヴァロワの子として誕生した後の国王ヘンリー6世は、父の崩御に伴い生後9か月で英国王として推戴され、摂政の後見の下に王位を継承します。幼いヘンリー6世に忠誠を誓う貴族たちが集結、国王の名の下に議会を招集し、王が成年に達するまで摂政会議(評議会)を置くことを決定します。ヨーロッパ大陸で起こったフランス王位を巡っての百年戦争は、王の叔父ベッドフォード公爵を筆頭とする評議会が中心となって継続されることになります。母マーガレットが亡くなる1437年にヘンリー6世は成年王族として親政を開始したものの、意見が対立する寵臣たちの存在によって次第に宮廷での求心力を失います。フランスとの和平を成就する最善の方法はフランスの王女マーガレット・オブ・アンジュとの結婚であると説き伏せられた国王は結婚に同意し、1445年に実現します。しかし、宮廷内で廷臣たちによって政争が繰り広げられている間、フランス・アキテーヌの都市ボルドーが1451年にフランス軍に奪取され、ヘンリー2世の時代から英国王室の私有領地であったアキテーヌ公領を失います。大陸領を最悪の形で喪失したことは王の権威の失墜に繋がりますが、この混乱によってヘンリー6世は精神錯乱に陥り、政治基盤を揺るがせることになります。またそれ以上に薔薇戦争の勃発とランカスター家の滅亡を招いたことは王の治世の存続を困難にし、王はロンドン塔で最期の時を迎えるまでの間、苦難の道を辿ることになります。

 

教育の分野において永遠の名声を誇る英国王ヘンリー6世

 

ヘンリー6世の治世下最大の功績として、教育の発展が挙げられます。王は英国史上最高位に君臨する名門パブリックスクール(全寮制寄宿学校)であるイートン校とケンブリッジ大学キングス・カレッジを設立しました。父王ヘンリー5世の時代に着工されたこれらの名門校の創設は王の時代に受け継がれ、とりわけイートン校礼拝堂やキングスカレッジ礼拝堂を始めとする王の支援によって建立された建造物の数々は、後期ゴシック様式あるいは垂直様式の教会に、修道院と教育機関としての基盤が付与された壮麗なる建築群として創造され、王の治世を代表する遺産として歴史上高く評価されています。毎年ヘンリ6世の命日には、イートン校とキングス・カレッジの総長が王の臨終の地であるロンドン塔のウェイクフィールド・タワーに白百合と薔薇を手向けることが慣例となっています。

 

王の治世初期の隆盛を刻む崇高なるグロート(4ペンス)銀貨

 

今回ご紹介させて頂くグロート(4ペンス)銀貨は、その洗練されたデザインと歴史的遺産としての価値によって15世紀の英国アンティークコインを代表する名品です。かつてヨーロッパ各国においても同じ名前を持つ貨幣の鋳造が行われていましたが、イングランドにおけるグロート(4ペンス)貨の導入は13世紀後半、エドワード1世の治世にさかのぼります。それまでのイングランドではフランスで発行された独自の銀貨が流通貨として使用されていたため、この新しい銀貨の発行は一般的にはイングランドにおける法定通貨の歴史の幕開けと見なされています。1461年に一度失脚したヘンリー6世ですが、1470年には一時的に王座の奪還に成功したため、王の治世下におけるコインの発行は1461年までの第1期と1470年以降の第2期に分かれます。当コインは王の治世の第1期である1430年から1431年の間に当時イングランドの領土であったフランスのカレ造幣局で発行されたもので、王の治世初期に前時代から受け継がれたグロート(4ペンス)貨の既存の意匠を見事に再現する最良の一例です。碑文に挿入されたロゼット(花の文様)とマスクル(菱形の文様)によって、このコインはロゼット・マスクル版と呼ばれています。コイン表面には、まず中央に王冠を頭上に戴く国王の正面向きのポートレートが刻まれています。そして二重線による9つのアーチが肖像を囲み、さらに円形の点線がそれらの周囲を華麗に装飾しています。コインの縁の碑文は「神の恩寵による英国とフランスの王ヘンリー」とラテン語で刻まれており、在りし日のヘンリー6世の2大国における強大なる王権を象徴しています。また、コイン裏面には複雑かつ抽象的なデザインが繰り広げられており、このグロート(4ペンス)貨ならでは見どころとなっています。裏面中央には長く引き延ばされた十字型の線が見られ、中心に3つの丸からなる文様が見られ、その周囲には2つの碑文が刻まれています。外側の碑文は「我、神を救済者として讃えん」という意味ですが、これら2つの碑文中には花形と菱形の文様に加えてX型の文様も刻まれており、万華鏡のような多彩な装飾性を展開しています。ヘンリー6世が10歳の時に制作された当銀貨は激動のイングランド中世末期の張り詰めた空気と歴史の重みを現代に伝える役割を果たし、その高い装飾性によってヘンリー6世の知性豊かな存在と教育のパトロンとしての貢献を浮かび上がらせています。

品番 2471
鑑定番号 6464148011
現在のNGC鑑定数はここをクリック下さい
価格

一般価格:174,900 円(税込)

会員価格: 159,000 円(税込)

グレード数 AU 53
重量 3.88g
直径 約28 mm
表面 ヘンリー6世肖像
裏側 ロングクロス
発送元 日本国内から発送
一般価格: 174,900 円(税込)
会員価格: 159,000 円(税込)

ご利用方法の詳細はこちら
配送・送料・返品について

シェアする