icon会員登録 icon資料請求 iconお問合せ iconカート

検索:

cart お問い合わせ 資料請求 新規会員登録 tel

ホーム  > ブログ  >  【Vol.57 グローバルマクロニュース】ゴテゴテの経済対策のワケ~

BLOG

コインパレスのコインコンシェルジュブログ

2020.04.28アンティークコイン , ブログ

【Vol.57 グローバルマクロニュース】ゴテゴテの経済対策のワケ~

Pocket

出典:[安倍首相との会談のため首相官邸に入る公明党の山口代表]日経https://www.nikkei.com/article/DGXMZO58067240V10C20A4EAF000/

 


有言不実行―――

日本国政府は、コロナが国内で感染拡大しはじめた2月上旬、こう述べました。

「我々は先手、先手を打ち、そして、向こう2週間が勝負である」と。

ですが、彼らは「向こう2週間が勝負である」というキーワードを、その後、さらに2週間に渡り使い続けました。
ですが、現状は「後手、後手」となっているのです。

 


二転三転する政策――――

給付金について、当初は、10万円の一律給付が議論されていました。

それは、野党や公明党、自民党の若手中心に国会でも過半数となったコンセンサスだったのです。

ですが、それが、いつの間にか、「所得減少者へ30万円」という形へと切り替えられました。

さらに、今月4月に入り、再度「国民一律に10万円」という形がとられることとなりました。

 

世界広しといえど、これ程までに紆余曲折を経る例も珍しいものです。

海外諸国では、3月には同じような議論がなされ、すでに配布が完了しています。

ドイツなどでは、議論開始から2週間で、全国民へ配布されたというのが実情です。

ゴテゴテ、そして二転三転する政府方針。一体なぜなのでしょう。

その解を解き明かそうとしたとき、そこには常に官僚の影がちらつきます。

医療・疫学対策においても、初動対策が遅れた要因は、厚労省の官僚に、そして、他省との縦割りを解消する、省庁横断的な能力を持つ政治家の不足、さらには官僚をグリップできていない政治家にあったのです。

 


官僚に支配される政治――――

麻生財務大臣の「貰いたい人は手をあげればいい」という記者会見での発言からも分かるとおり、財務省は、一律給付には極めて消極的でありました。

それは、財務省が財政規律を重視するためです。

実際、大規模な経済対策を行ったイギリスでは、国債の格付けが引き下げられました。

日本でも国債の格付け引き下げが起きれば、金利は上昇し、国債価格は下落します。

そうした時、国債を大量に抱える日銀の財政状態は急悪化します。

そうした、財政規律派の意見にもまれ、国会は機能不全に陥ったのです。

 


動いた公明党――――

そうした中、二転三転する政府方針に痺れを切らし、動きを見せたのが公明党です。

公明党を率いる山口代表は、安倍総理との直接会談において、こう切り出したと言われています。

「このままでは、私も総理も終わりですよ」。

余りの剣幕に、総理も驚いたと伝えられています。

そして、1990年以降、長きに渡り続いた連立解消をちらつかせました。

こうした、公明党の危機感の背景には、支持母体の影響力があります。

その母体の多くが、コロナの影響で経済的ダメージを受けているためです。

よって、母体となる団体が、公明党に猛烈にメッセージを送りました。

それを受けた公明党山口代表は危機感を持って、総理との対談に臨んだのです

また、自民党内部で影響力のある二階氏が一律給付の必要性を発言、自民党内部を財務省の影響から切り離し、安倍総理のバックアップに回りました。

おそらく、総理が内々に二階氏に働きかけたことで、発言が出たのでしょう。

そして与党も官僚の呪縛から逃れることができました。

 


経済対策のあるべき姿――――

本来、経済対策はスピーディかつメッセージ性を持ち、国民全員に行き届くものであるべきです。

ドイツにおいては、3月に、ドイツ国民のみならず、現地で働く外国人も含めた一律の経済支援が決定されました。

そして、その2週間後には、国民の口座に振り込まれていたといいます。

 


経済措置は経済という生命の治療――――

経済措置は一種の治療なのです。

余りに財政規律にこだわる余り、日本の99%を占める中小企業が破綻してしまえば、元も子もありません。

これでは、輸血や呼吸困難者への挿管をせず、死にゆくまま放置しているようにしか見えません。

初期処置-First Aid-に手間取っている間にも、企業はバタバタと倒れているのです。

 

正しい経済の治療はこうです。

第一弾の経済対策として、資金繰りに困る企業や、国民への援助を行い、延命措置を施します。

感染拡大の規模や経済情勢に応じて、第二弾、第三弾の経済措置が必要となります。

 

そして、コロナが収束した後には、国の再興をかけて、経済を本格的に吹かしていくための、経済対策が必要になるのです。

道のりは長いですが、これらの対策の適切な規模で、かつ適切なタイミングで施していく必要があるのです。

そのためには、官僚の影響力を政治が阻止し、国会の独立性を保つ必要があります。

 


おわりに――――

現在も感染拡大が続く日本、医療体制は崩壊しつつあります。

東京においては使用病床数が上限を迎え、大手ビジネスホテルチェーンでの軽傷者隔離が行われています。

大阪や兵庫においても、患者数が病床数をオーバーする状態が4月中頃から常態化しました。

神戸市の中核病院での院内感染など、全国各地での院内感染で、病床数が減少していることも背景として挙げられます。

肝心の医療資材としての、シールドやN95マスクなどは、海外依存度が高く、戦略備蓄がありませんでした。

世界中が自国での確保のために競り合いを行い、価格は高騰しています。

 

また、全国での人工呼吸器は1.1万台、その内、約半数がすでに利用されています。

加えて、体外式膜型人工肺(ECMO)など高度な医療機器の台数も限られている上に、それらを使いこなす医師の数が少ないこともボトルネックとなっています。

初動の対策遅れや、PCR稼働数が低位にとどまっていること。

そして、抗体検査が本格的に行われていないこと、、、

これらのほとんどが、既得権益や官僚をはじめとする、「しがらみ」によるものなのです。

 

経済・医療ともに、ゴテゴテの政府。

「ガチガチのしがらみ」で国民の権利を既得権益層に譲渡する有様です。

コロナ後の世界においては、国民各自が生命と財産を自分自身の責任で守っていくことが必要な能力となるでしょう。