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2019.12.12アンティークコイン

【Vol.48グローバルマクロニュース】八方塞がりの習近平政権

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八方塞がりの習近平政権

2017年10月、中国共産党第19回全人代にて、習近平氏は2期目の体制を発足させました。

党規約には「習近平による新時代の中国の特色ある社会主義思想」いわゆる「習近平思想」を明記。

思想に個人名が加わるのは、とうしょうへい・毛沢東以来とされています。

中央集権的な運営を行ってきた中国共産党ですが、習氏はさらに中央集権を推し進め、自身に権力をより集中させる独裁色を強めました。

政治や経済、そして軍事に至るまでの全てが習氏の指導下に入りました。

当初は順風満帆に見えた、習氏一強体制ですが、既に至るところに綻びが見え始めています。

貿易戦争では米国にコテンパンにされ、中国国内の景気は急速に悪化しています。

経済指標の中で、景気の先行性を有しているといわれる製造業購買担当者景気指数(PMI)においては、景気拡大と悪化の分かれ目となる50を割り込み、中国の景気は既に後退局面入りしていることが分かります。

サービスや内需を中心とした、非製造業PMIは、依然52.8と50をキープしていますが、低下傾向にあります。非製造業PMIが50を割れるのも時間の問題だと思われます。

香港問題においては、中国は世界から非難されています。報道ベースですが、非武装の抗議中の大学生を香港の警官が突き落とし、死亡した事件が起こりました。

そのニュースは瞬く間に世界的に話題となりました。そして、その死は、悲しみとともに、香港市民の怒りという名の火に油を注ぐ結果となりました。

若者の死者が出るまでは、若者を中心とした抗議活動が行われてきました。ですが、香港の金融街の金融マンたちまでもが、昼休みに抗議デモを行うようになったのです。政府への怒りは全市民に伝播しました。

結果、11月に行われた香港の区議会議員選挙においては、中国支配緩和を目指す民主党が、合計で452ある議席のうち圧倒的多数を獲得しました。

中国と米国との代理戦争は、ひとまず中国の敗北に終わりました。

選挙結果が世界に伝わったころ、中国政府によるウィグル人への人権侵害が中国政府内部からニューヨークタイムズへとリークされました。

習近平氏がウィグル人の取り締まりに「情け容赦は無用」と度々発言したことや、ウィグル人監視の実体、拷問、洗脳などが403ページの内部文書によって明らかになりました。

その中には、収容所送りにしたウィグル人の家族から問い合わせがあった場合の回答マニュアルまで存在していたのです。

この文書は中国政府内部から持ち出されたもので、習氏周辺の足並みが乱れてきていることの現れでもあります。

リークした匿名の人物は、現在進行形で起きている現実を公表することで、習近平体制による「ウィグル人大量拘束の責任回避」を阻止したかったといいます。

香港返還はイギリスから、「高度な自治を50年に渡り認める」という条件付きで行われたものでした。

その約束を守っていないことは、中国も自認しているようです。ですが、中国にとってウィグルはなんとしても押さえておきたい存在なのです。

8世紀にまでさかのぼる、中国の唐王朝時代からの長い因縁の歴史があるからです。

今後は、中国の粗っぽい金貸し業に焦点が当たるかもしれません。

多数のアフリカ諸国や新興国に、少ない担保で資金を融資することで、金銭面から新興国を中国の統治下に敷いています。

返済の見込みのないお金の担保は、対象国の領土や資源です。中国は潤沢な資金を担保に、資金難の新興国を次々と経済的統治下においています。

こうした金融面での統治は軍事力を行使した統治とは異なり、外部から極めて見えにくく、ゆえにより高度な侵略・統治であるといえます。

習氏は、独裁政治や中央集権において、政策が失敗した場合、その責任の全てが自身に降りかかることを忘れていたようです。

世界的には米国との経済戦争、そして香港をめぐる代理戦争で敗北。ウィグル人への人権侵害で世界世論を敵に回しました。

政権内から人権侵害のリークがなされ、政権の足並みは乱れています。国内経済の悪化により、世論もどうなるか分かりません。

党内における立ち位置も徐々に悪化しているように思われます。

八方塞がりに陥り動けなくなった習近平政権。

まずはトランプ氏が中間選挙前の解決を望んでいる、米中貿易問題を処理することが国内経済を立て直す意味においても、最優先課題となりそうです。

トランプ氏が中国と貿易戦争面で一定の決着の目途をつけたがっているという事実は、またとない好機です。

貿易戦争が一巡すれば、中国国内の経済も一定程度の回復が見込まれるでしょう。その後の体制の立て直しは習氏次第です。

八方塞がりの習近平政権がどういった施策を打つのか、同氏の政治手腕の見せ所となるでしょう。


最後までお読みいただき、ありがとうございました。