【グローバルマクロ ニュース Vol.25】伝統的資産構成にスパイスとなるアンティークコイン

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資産を運用する際には、相関の低い商品に分散して投資することが大切だと言われています。
仮に投資先を分散していても、それぞれが相関した動きを見せるのであれば、真の意味での分散効果が働いていないといえます。
相関関係を測定する概念に相関係数と呼ばれるものがあります。資産間の変動率を基に算出される値で、1から-1の間で表現されます。相関係数が正の値を取る時は「正の相関」と呼ばれ、資産Aと資産Bの2つの資産が似た動きをしていることを意味します。
逆に、相関係数が負の値を取る時は「負の相関」と呼ばれ資産AとBが逆の動きをしていることを意味します。そして、相関係数が0の場合は無相関と呼ばれ、資産間に連動性が無いことを意味します。

 

ポートフォリオを構築する上では、相関係数が0以下の資産を組み合わせることが王道だとされています。なぜなら、もし資産Aが下落しても、不の相関から資産Bが上昇し、ポートフォリオ全体として均衡が保たれるからです。
現在の世界金融市場を見渡した時、相関の小さな金融資産(あるいは負の相関を持つ金融資産)を探すことは困難な状況です。
世界中の資産が株券のように売買できるようになり、世界中がITシステムで接続されるようになったことが一因です。ある意味、「世界金融がフラット化した」といえるかもしれません。

 

伝統的なポートフォリオ理論では、株式・債券・為替・不動産・商品などを組み合わせることにより、ポートフォリオ全体の変動を低下させるという方法が用いられています。
ですが、先に述べた通り、世界中の資産は複雑に絡み合い、正の相関を持つようになっています。
つまり、時代の要請として、伝統的なポートフォリオ理論に加えて追加的な要素が必要であるといえます。上述した中で、商品だけが他のアセットクラスと異なる相関を持つため、商品についてさらに見ていきたいと思います。

 

 

 

商品とは実物資産の裏付けがあるものをいいます。
大きくカテゴライズすると、貴金属・エネルギー・穀物・非鉄金属に分類することができます。エネルギーは原油をはじめとした燃料で、世界経済の需要の影響を受けるため、景気に敏感な商品です。
穀物は世界人口の動向に左右されますが、気候要因という供給サイドの要因も絡むため、見通しが困難です。
非鉄金属は鉄以外の金属で、代表的なものに銅があります。銅は世界経済のカナリアと言われるほど経済の将来に影響を受けます。
4つの区分の中で、唯一影響を受けないのが貴金属です。代表的なものが金で、景気とは真逆の動きを見せます。金を一定の割合でポートフォリオに組み入れることは、資産間の相関性を低下させ、資産変動を安定化させる役割があります。

 

ここまででご紹介した代表的な資産の枠にとらわれない投資対象を「代替投資」と呼びます。
代替投資には古銭や絵画・ワイン投資などが存在しています。ですが、代替投資の多くは投資のためのインフラが整っていないという欠点があります。
また、絵画やワインは保存状態により品質が大きな影響を受けます。ひいては価格に影響を及ぼすこととなり、メンテナンスにコストがかかるのです。維持費がかからず、かつ代替投資として伝統的な資産と相関の小さい投資対象が求められます。
そうした条件を満たすのがアンティークコイン投資なのです。

 

 

 

アンティークコインには1枚数万円のものから数千万円のものまでが存在しており、インターネットでも購入できるため、簡単に始めることができます。
また、コインはスラブと呼ばれるケースに入っており、開封しなければ劣化することもありません。
また、1枚のサイズが小さいため、場所を取ることもなく維持費もかからないのです。また、アンティークコインは危機に強いという特徴も併せ持っています。過去にはリーマンショックの時でさえ、安定的な値上がりを見せたという実績があります。
伝統的な金融商品とは相関関係が異なるといえます。

 

そして値上がりの可能性を秘めていることもアンティークコインの魅力の1つです。
アンティークコインは主に富裕層が購入し、コレクションとしての一面も併せ持っているため、一度購入されれば再度市場に放出されることは少なくなります。
供給サイド面では、新たにコインが発行されることもないため、価値が減価することもありません。つまり、根強い需要がある一方で供給は限られているため、安定的な値上がりを期待することができるのです。
アンティークコイン投資が伝統的な投資資産とは異なる相関を持つのには、このような理論が背景にあります。

 

これから先の経済は、日銀の出口戦略や米国の景気後退をはじめ、不安定になることが予想されます。伝統的な投資対象と異なる相関を持つアンティークコインを加えることで、ポートフォリオにスパイスを効かせることができます。
結果として、資産の値動きが好不況に左右されることなく、安定したものとなるのです。

 

【グローバル マクロアナリスト サク】

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